衝撃の原色おばさん

ホログラムシールとして登場したキャラの配色について、
チョコが発売された当初は公式なカラー資料が提示されておらず
コロコロやボンボンなどは線画に独自の着色をしたようなイラストを掲載してました。

アニメでも制作側が独自に色を配置したようでしたが、のちにアイス版シールが登場した際は
シールとアニメとで全く色合いが異なることに驚いたものです。
アニメに慣れ親しんでいた私などは、肌が肌色のブラックゼウス
顔が白くない魔肖ネロ紫服じゃないワンダーマリアに強い違和感を覚えました。
既にアニメで決めた色があるんだからそれに準拠すればいいのに...とも思いましたけど
GHとしては「どこの誰が決めたかわからん配色なぞ知ったことか」てなところでしょうか?

そもそもGHがホログラムキャラをデザインした際は、ホロシールが見栄えするように
どの部分とどの部分が同じ光り方(色合い)になるかは指示していたと聞きましたけど、
キャラとして具体的にどんな色にするかは発注外で決めてなかったんでしょうね。

ところで、私がアイス版シールの色合いに特に違和感を感じたのが聖神ナディア

ice_nadia.jpg
アニメでも元々そんなにはっきりとは描かれていなかったものの、
まさかあんなに原色がキツいカラーリングとは驚きました...。
おごそかな雰囲気に似つかわしくない赤・青・黄色、そしてピンク

今にしてみれば、超聖神ディアナもクロノズーも「原色」モチーフのキャラなので
それと何かしら関連づけられそうな気もしますが、当時から構想はあったのでしょうか?

ナディアのデザイン自体、神々しさからかけ離れた脱力感のある風体ではあるのですが、
それに変な色合いがプラスされて更に奇妙奇天烈なキャラクターのように感じてしまいます。
しかしそれがゆえに、あの魑魅魍魎が跳梁跋扈するクセの強い世界でも
一層の存在感を放っていると言えるかもしれませんね。

現に、聖魔化生伝の超聖士ヒッグズーは色合いが地味すぎて埋没してしまいましたからね...。

higgzoo.jpg

一世一代のまじゃりんこヘッド

ヒンドゥー教における神・シヴァとその妻パールヴァティーが合体した
アルダナーリーシュヴァラと呼ばれる形態があるそうです。

どんな姿かというと、右半身がシヴァ神で左半身がパールヴァティー
まるで漫画か何かのように正中線を軸に半々がくっついた姿と言われています。

そんなわけでご想像のことかと思いますが、今回のテーマはこの人。

Fuzzy M.R

fuzzy_m_r.jpg

天使と悪魔の最強ヘッドが融合した姿とされていますが、
これまた何の因果か右と左でがっちゃんこ
右側(向かって左側)が「シヴァ」というのは同じですけど性別は逆ですね。

とは言え左右半々なのは頭部のみで首から下はいまいち判然としませんが、
デザインの下地にアルダナーリーシュヴァラがあるのは間違いないでしょう。
これをやりたかったからこそ、マリアに「シヴァ」とつけた可能性すらありますね。

ところで「Fuzzy」というのは、1990年に新語・流行語大賞にもなった言葉で
あいまいさ・柔軟性の意味があり、AIに人間の持つあいまいな感覚を持たせようとした
「ファジー理論」「ファジー制御」なんてものが話題になった時期でした。
(ちなみに19弾の発売は1989年なので時代を先取りしております)

では、それとFuzzy M.Rに何の関連があるのでしょうか?
「博士、ファジーって言いたかっただけじゃね?」という気もしますが
きっと「天使と悪魔」という二極的な対立構造をAIの0か1かの世界と重ねて、
「聖魔の境が溶け」という裏書の一文にファジーの意味を乗せたのでしょうね。

天使は天使、悪魔は悪魔。
けどそこから両方の境がファジーに混ざり合った新たな存在が生まれる。
それを体現しているのが、境界が明確な融合体であるM.Rと、
境界が見えないMR.(ミスター)との違いなんですかね。

人気者はつらいよ

2019年に公式サイトで行われた天使ヘッド・悪魔ヘッド限定の投票企画がありましたね。

天使のトップ3はヘッドロココ、ヘッドロココ、ヤマト爆神。
悪魔のトップ3はブラックゼウス、ワンダーマリア、魔肖ネロ。

まあまあ妥当なところかとは思いますが、スーパーデビルがトップ10にも入らなかったり
ユピテル、スサノオ、明星魔といった一般知名度の低いキャラがランクインしたりと
なかなか興味深い結果になってましたね。

トップ10は新規描き下ろしになるということで期待したファンも多かったかと思いますが、
まさかあんなスチャラカなデザインにされようとは...。
ヘッドにはカッコよさを追求してほしいのに、変な遊び要素は入れないでほしいものです。

また、今回は「天使ヘッド」「悪魔ヘッド」に焦点を絞ったことで
それ以外の勢力...つまりは「お守り」「源層界」「曼聖羅」「次代」が軒並み対象外でした。
いわゆるマルコ編のキャラがごっそりいないのはさすがにどうかと思いますが、
スペシャルセレクションなど過去の復刻作との差別化だったんでしょうかね...。

ところで、こういう投票企画で同一キャラを別の枠にカウントするのってどう思います?
具体的には、ヘッドロココ・ヤマト爆神・ヘラクライストが
増力前後で2キャラ扱いになっていて、他のキャラを押しのけている格好です。
せめて同じ名前は1枠扱いのほうがよくないですかね?
サタンマリアとワンダーマリアはまだ許容範囲かと思うのですけど...。
(シヴァマリアも入れれば3枠ですが、さすがに別枠でしょうね)

ロココ、ヤマト、ヘラクで3枠空けば、次点の聖フェニックス・♂スサノオ・八聖オロチが
描き下ろし対象になっていたと考えるとなかなか気になるところです。
むしろ変な描き下ろしにされなくてよかったかもしれませんが(笑)