ビックリマン2000において、両属性具有(アンヴィヴァレンツ)は2種存在するようです。
ひとつは「はじまりの両属性具有」と呼ばれ、カヴォードの血からアノドが生み出した
「両属性具有エインゾフォル」。
その圧倒的な力で深層の神々の争いを終わらせたまではよかったものの、
魔の心が暴走して反乱を起こし、結果として聖と魔に分断されたとされています。
それがやがて全ての天使と悪魔のルーツとなったのだとか。
その辺の細かいいきさつは有名なので割愛します。
そしてもう一つは、現超聖神が作り出した「両属性具有であって両属性具有ではないもの」。
実はこれが一体何のことなのか、よくわかっていません。
集中豪無編の中盤あたりまでは時折話題になっていたのですけど、
途中からすっかり忘れ去られてしまったようです。
ゴドブレスなんかが「超聖神を名乗っている不届き者たちが作り出したまがい物」
というような言い回しでその存在に言及していたりするのですけど、
その後ゴドブレスがフェニックスたちと戦ったときも話題にはならなかったし、
まるで最初から設定自体が無かったかのような印象を受けます。
もしかしたら「W族」のことを言っているのかとも思いましたけど、
W族の王であるW仏KINGはアノドの時代から五造大神の一柱として存在してましたから、
フェニックスたちの時代にあらためてW族が生み出されたとは考えにくいです。
ただ、現超聖神らが生み出したものといえばすなわち新表層そのものであり、
ビックリマン2000の世界の全てがそうであるといえます。
となれば、2000世界に昔と同じように「天使」と「悪魔」を誕生させるために、
現超聖神たちがわざと前超聖神と同じ手順で最初に「両属性具有」を作り出し、
それをわざわざ天使と悪魔に分けた可能性ってありえないでしょうか?
だとしたら、ゴドブレスが自分の身に起きた悲劇を安易に模倣されたことで
現超聖神に対して怒り狂っていたという発想もできますよね。
そういえば、2000の世界では旧ビックリマンでの歴史がそのまま語り継がれているようです。
デミアンがロココと神帝隊の冒険譚に胸を躍らせたり、歴史の授業で「超聖神は一人」と習ったり
世界崩壊があったにもかかわらずそれ以前の歴史が(都合よく)伝わっています。
これらは、崩壊前の世界からの生き証人であるゼウスやカーンが伝えたんでしょうね。
ただ超聖神が4人だとか、そもそも大崩壊が起きたということまでは伝えてないみたいです。
「神々は命の世界に干渉しない」というルールのせいでしょうか。
でもそうなると、先日2000世界のタイムテーブルを語ったばかりですが
2000の時代が聖魔和合から2000年後だという話すら疑わしくなってくるんですよね…(^^;
ヤイト
現超聖神のなした両属性具有については、私も制作に関わらせていただきました「アニメ?ムック」で触れられてますよ~。
アニメ?ムックの巻末に「2000世界成立史」というのがあります。
冨岡さんが集中豪無編の前提としてお書きになった歴史案で、SBM最後の「光あれ」から「現・聖魔和合界成立」まで書かれています。
あくまで第1案なので、完成した本編とは異なる部分も多々あるのですが、2000の歴史を解き明かす上では重要な資料です。
で、それによると現超聖神のなした両属性具有とは「いわば人間」なのだそうです。
エインゾフォルのように単体で強力な力を持った存在だったわけではなく、フェニックスたち「神」から恩恵を受けて暮らしていた非力な集団だったようです。(カヴォードのような純粋な「ヒト」ともまたちょっと違うようですが…)
きゅー太
あー、そういえばそっちで言及されてたんでしたっけ?
第一案ということは、集中豪無編初期の設定とも近いものと考えられるわけですね。
両属性具有(という非力な種族)が聖書における「バベルの塔」とも似た「神への挑戦」を起こし、
それを嘆いた現超聖神がやむなく天使と悪魔に分けた…と。
すっかり失念していました。一回流し読みしたっきりだったもので…。(汗)
あと私、ひとつ大きな思い違いをしてました。
新紀元和合元年はロココとマリアの聖魔和合が成された時代ではなく、
新表層にてゼウスがデビルの暴威を食い止めて
聖魔和合界を300のゾーンに制定した時代なのですね。
危うく嘘情報を広めてしまうところでした。
ご進言ありがとうございます(^^;