年に一度の嘆息日

本日は4月1日、「ビックリマンの日」でございます。
2015年から始まって今年で9回目になります。早いものですね。

さて、ここで過去のメイン企画やキャンペーンをざっと振り返りますと

2015年:純金製スーパーゼウス風シールキャンペーン
2016年:巨大モザイクアート、世界で1つだけオリジナルシール作成キャンペーン
2017年:株式会社ビックリマン設立(嘘)、Fit'sコラボで逆扇シールキャンペーン
2018年:最新テクノロジーのテックリマン(嘘)、ヘッドロココIIキャンペーン
2019年:ビックリマンプロ野球チップス(嘘)、イオン限定シール配布
2020年:えのすいビックリマン、エヴァコラボ限定シールキャンペーン
2021年:えのしまビックリマン、チョコレシピ公開
2022年:鬼太郎コラボ、レシピ本発売、Breezeコラボ

という感じで、やはりコラボ関連情報が解禁されるパターンが多いのが特徴。
エイプリルフール的な一発ネタは近年鳴りを潜めています。

ところで10月1日は「裏ビックリマンの日」とされていて、
公式サイトでの告知等は何故か無いものの、2018年に制定されて以降
ちらほらイオン系列で商品展開されるなどの動きがみられます。

と言っても近年は裏ビックリマンの日なのか何だかはっきりせず、
たまたまその時期にイオン系列で商品販売やキャンペーンがあるだけ...
という印象すら受けますね。

余談ですが、イオン系列と言っても実際にはイオンリテールの店舗のみのため、
東北を除く本州と四国のイオンでしか展開されていないそうです。

ところで日本記念日協会のHPによると、登録を取り消す場合についての記載に
「記念日についての活動が行われていないと当協会が判断したもの」
とあるため、裏ビックリマンの日はそのうち無くなるのかもしれません。
記念日登録自体が5年ごとに更新手続きが必要だそうなので、
場合によっては今年の10月1日には抹消されてる可能性も...?

さて今年の「ビックリマンの日」にビックリするニュースはあるのか
あまり期待しないで見守ることといたしましょうかねえ。

転生するためのスライムだった件?

15弾の5神帝はスピルーツという、スライムなのか何なのか形容しがたい
動物をかたどった物質を持っていますよね。
ヤマト爆神の頭上の積星が分裂したものとか言われているアレです。
Spirit(魂)+Roots(根源)とは何とも意味深な名称です。

spiroots.jpg

次界第2域「智道」の巨孔に飛び込んだ5神帝は、無防備聖体となり
「聖幼時体験が浮かぶ」とか「幼聖体の己を見る」といった体験をしたそうです。
今にして考えると、これってルーツ伝に登場した「天霊牛若」などのことかもしれません。
彼らがグレートサラオで誕生してから天聖界8聖源で若神子として再誕するまでの記憶が
巨孔の中でスピルーツを通じて流れ込んできた...とかでしょうか。

roots_wajinshi.jpg

そんなストーリー的なところは今回はさておきまして...。

スピルーツにはそれぞれ名前が付けられていまして

聖霊牛若はヘビをかたどった「自安(じゃん)」
聖遊男ジャックは鳥をかたどった「ギャル」
聖幻ピーターはイカ?をかたどった「ウニフ」
聖豊フッドはウサギをかたどった「ウビット」
聖界一本釣はトビウオをかたどった「ギョンボウ2(ツー)」

で、この名前の元ネタを調べてみようというのが今回のテーマです。

自安(じゃん)は蛇(じゃ)から。
ギャルは英語でカモメを意味する「gull」から。
ウビットは「卯+ラビット」から。
ギョンボウ2は魚(ぎょ)+「ぼう(魚の意味)」。マンボウの語源は丸い魚という説があるとか。

で、残ったウニフが曲者なんですけどね...。
そもそもこれ、イカなのかアシカなのかプラナリアなのかという有様。
シール裏では「超速泳スピルーツ」とあるため、海獣系や微生物系ではなさそうなのですが
イカだとしても「ウニフ」とのつながりが全然見えてきません。

ここで発想を転換して、こんな説を考えてみました。
イカは漢字で書くと「烏賊」
「烏賊」の「烏」は「ウ」と読みます。
「烏賊」の「賊」は盗賊の「賊」で、英語では「thief(シーフ)」
これをくっつけると「ウーフ」ですが、当時の裏書作成はタンゴ博士の手書きなので
伸ばし棒がかすれて「ウニフ」と誤読されてしまった

nero_ura1.jpg
(参考資料:かつての公式HPから引用)

...なんてこと、ありますかねえ(笑)

ところで、牛若の「自安」の漢字は「自安我楽(じゃんがら)」からでしょう。
長崎県に伝わる民族舞踊だそうで、「じゃん」の音から連想したと考えられます。

ちなみにじゃんがらを並べ替えると「がらんじゃ」となり、
「錬金ガラン胴」やひかり伝初期にたびたび登場した「ガラン蛇ズー」ともつながります。
ガラン蛇が何なのかは実際不明なのですが(単純にガラガラヘビなのかなあ)、
蛇つながりで他にも何か関連あるとしたら面白いですね。

飛び越えるのは種族の壁か

デカネロンの翼は「突然変異翼(ミュテーションウィング)」と呼ばれていて、
「ネブラ環象での新魔命に耐えるべく突出したウイング(?)」と説明されています。

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次動ネブラの環境に適応するため翼が生えた、ということと考えられますが
翼が生えるぐらいこの世界じゃそんなに珍しくないことのように思えるので、
それだけで「突然変異」と言うには大げさな気がします。
とは言え、わざわざシール裏でも言及されるほど重要なパーツだとすると、
何が突然変異と言わしめる理由なのかが気になるところですが...。

それはずばり翼の形状
通常、悪魔の翼はコウモリ型ですけど、デカネロンの翼はまるで天使のよう
デカネロンは全体的に鳥を基調にしたデザインなので見過ごされがちですけど、
よくよく考えてみればこれは異様です。

では何のためにそんな翼を得たのかというと、それこそ「新魔命」遂行のためでしょう。

デカネロンの存在理由は、表向きは天魔界のためワンダーマリアのためでしたが、
その裏で自らの子孫を育成して次の世代に託すという魔命を負っていました。
そのあたりは23弾の「Back To The 魔源歴」シリーズで語られたところですが、
ネロの次系子たるフィニッシャー王は何故か天使として誕生しました。

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おそらくは更なる力を得るため、あえて天使の要素を取り込もうとしたのでしょう。
天使と悪魔の力から強大な力を持つ存在が生まれることは「次代」が証明しています。

ちなみに、ネロン魔球のシールでは袋の中で育つフィニッシャー王が描かれていますが
この時既に彼の背には天使の象徴ともいえる翼が生えています。
一方で同時に描かれているデカネロンには翼が確認できません。
(もともと小さいから見えないだけかもしれないのですが...)

bak049.jpg
突然変異翼のパワーでフィニッシャー王を天使化させたのかもしれません。

フィニッシャー王はシャー王の姿を経て、次代サイキュロスとして転生。
更にダークマターの手によりドラキュロスへと変貌を遂げるわけですが、
そこに至る伏線がデカネロン登場時からすでに張られていたのは驚きですね。

たいそうのおにいさん・おねえさん

パンゲ6大層のヘッドの個人名は、登場時シール名としては表記されず
シール裏だったり再登場時だったり、あるいは別媒体の情報で明らかになりました。

taisoheads.jpg

この理由として、パンゲ編開幕にあたり大層名を個人名より強調したかったとも思われますが
私は単純に、シールデザインの発注の時点で個人名が思いつかなかったため、
つまり商品作成スケジュールの都合ではないかという説を提唱してみます。
名前のロゴ部分もデザインの一部なので発注してから完成まで時間がかかる一方、
裏面テキストはデザインが上がってきてから考えても間に合うんじゃないかな、と。
(個人の感想です)

そんなわけでキャラの命名を後回しにするほど余裕が無い状態だったなら、
ネーミング自体も凝ったものではなかったり、その場の思いつきかもしれませんが
今回のテーマは6大層ヘッドの個人名の由来についての考察になります。

まずは火の大層のドス・オックス兄弟について。
単純にドス=長刀、オックス=斧(アックス)ではないかと思うものの
デザイン的にはドスが斧、オックスが剣なんですよね。
あえて捻ってみたのか単純に取り違えたのか、そもそも武器と関係無い名前なのか...。

森の大層のウォー太とピュー太は、ウォー太が水、ピュー太が風の感じを受けるので
森は水と風で出来ているというニュアンスを込めたものと考えられます。

風の大層の師弟・シスとフィード風の精霊シルフィードでしょうか?
シスだけなら判断が難しいところですが、フィードの存在が加わることで
シルフィード説が強まった感があります。(個人の感想です)

水の大層のハムラビとタートルに関して、
ハムラビというと「目には目を」のハムラビ法典を連想しますけど
実はハムスター&ラビットだったりしないでしょうか?
水車のような体がハムスターが遊ぶくるくる回るアレに見えたとか(笑)
ハムスターもウサギも俗に水を飲まないと言われがちなのも関係するかも?
あるいは何の脈絡もありませんが「ウサギと亀」だったりするかもしれません。

金の大層のゴーディ・ラシア姉妹はよくわからないところです。
ゴーディはゴールドに語感が近いほか、gaudyは派手・けばけばしいという意味があります。
一方ラシアのほうはもっとわからないんですよね...。
金に対して銀という感じでも無いですし
貴金属に対して卑金属だったら体が錆びる設定ともつながるのですが、
いかんせんこの謎は未解明...。

土の大層のアンセス・フィアン親子もわかりませんね。
Ancestor(祖先)が真っ先に思い浮かぶところですが、
フィアンの裏書に「聖なる歌声」とあるので「アンセム(聖歌)」説も捨てがたいところ。
そのフィアンの方もケルト神話のフィン・マックール等々考えられますけど
そんなところからネタ引っ張ってくるかなあというのが正直なところ。
まだまだ考察の余地が残ってそうです。

...調べてみたら20年前にも似たネタ書いてました
あの頃よりはずっと考察は進んだ感じですが、そのうち進展しますかね?

調和と平和でハーモピース

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聖魔和合の後に訪れた平和な時代を「和成紀」と言いますけど、
この設定が登場した19弾が発売されたのは1989年春頃

1989年は平成元年
ちょうど世の中が平成フィーバーに沸いていた頃ですかね。

昭和のと平成の和成紀なんじゃね?


ということは、平成と令和をまたいだ33弾以降の物語は
「成和紀」の話...だったりして。

紫名不詳

ヘッドシールのロゴの色には一定のパターンがありますけど、
紫色ってなかなか見かけないと思いません?

ざっと見渡してもサタンマリア(増力前)で使われたのち、
次に登場したのは28弾の影カンブディアスラシアメタメンデルの2枚のみ。
それ以降も紫ロゴのヘッドは登場していません。

28heads.jpg

サタンマリアの場合は、シルクスクリーン印刷で使用可能な色数の制限があり
悪魔ヘッドらしい色を選んだ結果なのかなと想像しますけど、
(髪の毛や衣装と同じで紫が多すぎな気もしますけど)
それからずっと使われていなかったのに、何故28弾で唐突に復活したのでしょうか。

ロゴに使われる色をざっと上げると
オレンジピンク(マゼンタ)水色
がずっと使われ続けていまして、
26弾パート2で唐突にライトグリーン?(シアン?)が追加。
(水のウォープレ、土のロックサンヌ)

この色はその後も影エウリピデボンやバロン・牛若や魔導モーゼットなど
継続的に使われてレギュラー入りを果たした感があったのに対し、
紫は28弾パート2で登場したっきりで定着しませんでした。

そもそも名前のロゴには明るい色合いの目立つ色が使われがちと考えると、
紫は積極的に使いたくなる色ではないのかもしれません。
ラシアの悲壮感を演出するには適していても、そんな場面はそうそう無く
それっきり忘れ去られたのかも。

そういえば、紫色といえば18弾の聖Vヤマトがいましたけど、
半身を覆うパートカラーとロゴのVの色は明らかに違う色。

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復刻版ではちゃんと同じ紫色なのに、オリジナルだけくすんだ変な色
他の神帝たちはロゴとキャラの色は一致してるのに...。

...なぜ??

ふりかけ界とカレー界

私は缶バッジ以外のアニメ系グッズには無頓着なんですけど、
昔、こんなものをオークションで入手したことがありましてね。

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いわゆる写真用のアルバムなんですけど、右下にご注目。

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丸美屋食品工業(株)

となると、勘のいい人はこれが何なのか想像つくかもしれませんが。


中にはまずこんな紙が貼られてまして。

20230320_193938.jpg

次のページはこれ。
何故かNo.1~17までしか記載が無いんですけどね。

20230320_193952.jpg

そしてこんな感じになってます。

20230320_194000.jpg

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セル画っぽい透明のカード
さらには立体シール
当時、ビックリマンのふりかけやカレーのおまけに入っていたやつですね。

それぞれ50種類、きれいに収納されております。

たぶん丸美屋の営業マンが商品説明用に作ったものとかですかね?

惜しむらくは、私このシリーズを全く集めていないので、
これがいわゆるサンプルなのか本仕様なのかを見定めるすべがありません。
まあ、きっと一般流通したものと特に変わらないんだろうと思いますが、
わからないままのほうがロマンがありますかねえ(笑)