異聖流転

月刊OUT1989年12月号掲載、「ビックリマンなぜなにBOX」という質問コーナーより。

Q:曼聖羅は閏源歴に滅びさったはずなのにメディアたちは今、どこに住んでいるのでしょうか?

A:なかなかよい質問だね。確かに曼聖羅はすでに滅び去っています。
そのため、第二曼聖羅を次界に作ろうとしている。と、いうのが旧シールストーリー。
では、現在、異聖神メディアたちはどこにいるのか?
実は第4の創聖巡師、聖梵インダストの顔の部分には曼聖羅に関するすべての情報がインプットされているんだ。
曼聖羅の情報をインプットした何億という数のインダストが集結して、
疑似曼聖羅ともいうべき形を形成しており異聖神メディアたちは、そこを拠点としているんだ。
もし、創聖巡師(ミロク、ムガル、インカ)が、その第二曼聖羅に適した世界を見つけた時、
聖梵インダストは大挙してその地に飛来、顔の部分の情報をインプットし、体の部分は資源となっていくんだよ。
(つまり、インダストの顔を植物の種に例えると、その体は養分を含んだ土にあたるわけなんですね)
ちなみにその聖地の範囲はメディアの背中にある8本の矢によって決められるそうです。

コロコロコミック1989年7月号「全国ビックリマン通信」より

Q:メディアなどの異聖軍団が住む"曼聖羅"という世界は、一体どこにあるのですか。タンゴ博士、教えてください。

A:もともとあった曼聖羅は、寿命がきたために滅んでしまったんだ。
そこで次界に移住しようとしたが、ロココたちの活躍によって失敗してしまった。
今は第2曼聖羅という仮の世界に住み、空間を漂っているが、いつかは安住の地をと願っている。
源層界への攻撃もそのためなのかも。

だそうです。

インダストの集合体の中で生活しているっていうのはなかなかグロい絵面ですが、
だからこそシールストーリーではメディアは未だに新天地を探し続けているという立場なんでしょうか。
ナディアと和解したとしても安住の地は見つかっていない(という設定)なんですかね。

とはいえ、あれだけいろいろな層域が次々に登場する世界なのに
曼聖羅ひとつ設営できる場所が見つけられないというのはどういうことなんですかね?
何なら次界の一部を提供して住まわせてあげてもよさそうに思ってしまいます。
広いのか狭いのかさっぱりわかりません。

初代曼聖羅に閏源歴が訪れて滅びたのは、例のエイム伝播に「聖流絶えし醜土」とあるように
あの花の部分の寿命とかではなく水源が枯れて住めなくなったとかいうことなんでしょう。
聖水が豊かな土地となると、確かに天蓋瀑布直下の無次元なら最適だったでしょうね。
ハムラビの祖先である聖常キッソスが司る水というのも曼聖羅との因縁を思わせます。
そもそもキッソスは天聖界系のヘッドじゃないですし、何なら羅因子持ちだったりして?

ともかく聖水の地を求めて漂っている疑似曼聖羅ですが、その間の聖水の供給は大丈夫なんですかね?

アラビアンな3すくみの秘密

中東の国・イエメンをご存知でしょうか?
アラビア半島の南部にある共和国で、1990年5月にそれまでの南北イエメンが合併し
今の国家が成立したそうです。

首都はサヌア(サナア)
その北西約50キロのところには、断崖によって上下に分断された
双子都市シバームコーカバンが存在するとか。

yemen.png

はい、そんなわけで20弾の3すくみ
「シバム」「コカバン」「クィーンサヌア」の元ネタは
中東イエメンの都市名でした、というお話です。
オパザードはイエメン(がモチーフ)だったのですね~。

って、おおよそ子供向けではないですね。
「Oルガン」「Pアンノ」「Lクトン公」ぐらい直球ならともかく
イエメンの地理を知ってる当時の子供がどれぐらいいただろうかと。
まあ元ネタをわからせるつもりのなさそうなキャラは他にも無数にありますが、
大人になってからも理解できないものが多いのはいかがなものでしょうか(笑)

それはともかく、20弾シールが登場したのは1989年のことなので
イエメンはまだ合併前ですがちょうど中東情勢が話題になってた時期なんですかね。

しかしこのネタで作画しろと言われたGHは大変だったでしょうね。

次界戦線異状あり!?

常に天使シールは悪魔シールに勝つのが当たり前だった時代、
天使を打ち破った悪魔として一躍注目されたのが11弾のゴードン師でした。

瞬動師、竜眼師、怪虎師の3名。
名前に「魔」「鬼」というのが付かないのも特異性を感じさせましたが、
見た目にも凶暴そうでインパクトあったのを覚えています。

対する天使側の聖刺客神の3名も、ごっつい武装してて決して弱そうには見えないのですが
コロコロに掲載された情報ではゴードン師が勝ったと書かれていて驚きました。
続く12弾で、神光子の裏書に「初のゴードンの力突破」と書かれていたことで
前の弾で聖刺客神が敗れたことがシール上でも確定したのが皮肉なものでした。

ところで瞬動師がチーター、怪虎師がトラの姿をしているのは
第二次大戦中のドイツ戦車「ゲパルト」「ティーガー」から由来していると思われます。
対する聖刺客神も「キャノン(大砲)」「パットン(アメリカの戦車)」「キング」(キングティーガー)
戦車マニア的な言葉が並んでいるのが興味深いところではあるのですが
12弾のゴードン師IIの3名は、そういう縛りがあっさり解けていて
偏光師がカメレオン、奇巧師がマンドリル、好戦魔がイグアナ?というように
グループ共通のモチーフから逸脱してただの動物集団になってしまったのが残念でした。

ちなみにゴードン師の「ゴードン」が何なのかというのは...。
軍人の名前とかそれっぽい候補はあるものの、確証は無いので不明なままです。
首領の魔スターPもそうですが、シンプルゆえ何が元ネタかが絞りにくいのは
考察派としては歯がゆいものです。

20th Anniversary

私が「きゅー太の一人舞台」としてブログを開始したのは2001年2月13日のことでした。
当時はブログという言い方も一般的じゃなく、「日記」と表現していたのが興味深いです。

そんなこんなで20年!

いやはや時の流れは恐ろしいものです。
まさか20年後にもこうして駄文を書き連ねていようとは(笑)

今でこそツイッターやインスタなど自己発信の手段は多々ありますが、
あの当時はホームページを開設してコンテンツを立ち上げるのが主流でしたね。
そうでない人は掲示板やチャットに集まってあーだこーだ語り合っていたものです。

そんな中、さらに手軽な発信手段としてブログを書く人が増えたのもこの時期ですが、
それがいつしか「きゅー太といえばブログの人」と認知されるまでになったわけで。

もはや開店休業状態とはいえここまで続いたのは読んでくださる皆様あってこそですが、
さすがに日々ネタ出しに頭を悩ませる生活にはもう戻りたくないので
こういう時にしれっと更新するぐらいが性に合ってる気がします。

そんなわけで狂気のブログ攻勢、後半に続く~。