内外バランスの悪偏重

以前から感じていたことではあるのですが、
世間的に「ビックリマン」の「ビックリマンらしさ」って
今やすっかり
 『グリーンハウスの画力』 > 『反後博士の構成力』
ではないですかね。

本来ビックリマンの魅力は、
「奇想天外な物語」と「面白カッコいいキャラクター」
という二大要素による相乗効果だと思うのですが、
物語の方向性がマニアックな方面に偏りすぎてきたことと、
グリーンハウスによる他業界での「ビックリマン風キャラ」の量産により
両者のパワーバランスが大きく偏ってきていると思われるのです。

事実、反後博士のみの「ひかり伝」は大ヒットとはならず、
逆にグリーンハウスがデザインに携わった異種商品が大きく話題になってます。

昨今のビックリマンシールでも裏面に「GH」の記載が付くようになりました。
80年代当時は単なる一デザイン請負会社だったものが、
発売元と対等のポジションに登りつめたと言えるのかもしれません。

とは言え、グリーンハウスであれば何でも売れるのかというとそうでもなく、
シールの背景に練りこまれた設定や魅力が透けて見えないようだと
面白みも半減してしまうというのは、多くの方が感じているのではないでしょうか。

大和神伝、境外滅伝、ももクロマン、スーパーP3シールなど
引く手あまたの人気で、おまけシールはグリーンハウスの独壇場となりつつあります。
ですが本家を超えるクオリティにはさすがに及ばないとも感じてます。

博士のプロットは未だ至極難解ですが、
博士の代わりが務まる人は存在しないでしょう。

かつてのようにイラストと設定とががっぷり四つで組み合っていけるよう、
両者を取り持つスキルのある人がBMプロジェクトにいてくれたらいいのですが...。
...両方とも既に地位も実績もあるプライドの高い人たちですから、
そこに口を挟んでいくのは厳しいだろうなー。