80年代の資料本は1冊あれば事足りる

別冊宝島のBM本を探してたら、ビックリマンについてちょこっと書かれている本を見つけたのでご紹介。
常日頃からコンビニだと青年誌の表紙をチェックしたり、
書店ではサブカル本のタイトルを眺めたりして関連情報をサーチしているのですが
今回見つけたのはこの2冊。

まずは「ボクらの玩具(おもちゃ)」(晋遊舎)
レトロなホビーだけでなく、それらが進化した現代のホビーも扱っていました。
伝説の宣伝と半端なプレミア話ぐらいで目ぼしい情報も無く、スルーしても差し支えない内容かと…。
モザさんとこで先に紹介されちゃったので特に言及することも無いです(爆)

もう一冊は「カッコいいもの80's」(一迅社)
こちらはおもちゃやゲーム、文具など当時の子供があこがれたアイテムを紹介するもので、
「食玩・シール」のコーナーでトータル2ページ分あったのですが
その大半は悪魔VS天使以外も含めたビックリマンの紹介でした。
といっても本当にただ紹介されているだけなので、こちらも資料的な価値は特になく、
ビックリマンのためだけに1600円も出して買うのはおすすめしません。
幕間に妙な漫画が挿入されているのが特色ですが、だから何?っていう…。

てゆーか、ビックリマン情報が多少でも載っているこの手のムックを買い集めると
必然的に内容かぶりまくりで、似たような本ばっかり手元に増えてくる…。
最近は何のために買ってるんだろうと思ったり思わなかったり。
それを言っちゃお仕舞ヨ?!

別冊宝島3のレビューみたいな。

はい、というわけで別冊宝島のビックリマン特集本第3弾
「80年代熱狂シールセレクション」が発売されました。
このタイトルだと他社の類似シールも扱ってほしいところですけど
それ以前に前回までの本と見た目もタイトルもかぶりすぎて、新作だとわからない人もいるのでは…。

まず目を引いたのは特典の復刻シール。
前回までの紙製の綴じ込み付録と異なり、透明素材で封入されていました。
中身がわかりやすいですし貼りつきも無さそうで、この変更はグッジョブですねー。
が、ヘッドの素材が疑似角プリズムに格下げされてしまったのはかなりの痛手かと。
その他のシールのクオリティも「質のいいロッチ」みたいな印象で、
本家復刻シールに比べると印刷の甘さが気になってしまうところです。

記事の方に目をやりますと、てっきり前回の続きで8弾から12弾あたりの特集かと思いきや
1弾から31弾までのダイジェストが中心でした。
今回が最後のつもりなのかどうかはわかりませんけど、
「結局ビックリマンって最後のほうどうなったの?」とモヤモヤしているライトファンに向けた
フォローアップ企画なのかもしれませんね。

そういや付録シールの3すくみが7神帝とアローエンジェルと聖金太魁のグループでしたが、
12弾までの縛りが特に無いなら、"最終神帝"烈神照光を入れてあげてほしかった…。

竹村先生の描き下ろし4コマは、回を重ねるごとに画力が戻ってきている感じ。

Ritzさん秘蔵のグッズ紹介コーナーは個人的に最も興味深いところでした。
初めて目にするものもあり、やっぱさすがだなぁと感服。率直に羨ましい(^^;

グリーンハウス米澤さん・兵藤さんへのインタビューも読みごたえありました。
当たり障りのない話が多かったので、BM研究員氏による
雑誌には載せられなかったダークな裏話を期待したいところです(笑)

没画特集はいい企画ですねー。
今回紹介されていたものの9割以上は私がGH訪問した際にも見せていただいたものでしたが、
その時撮影した写真などを勝手に公開するわけにもいかず悶々としていたものです。
(以前のブログに載せた際は、事前にチェックしてもらってました)
こういう形で広く公開されるのはいいことだと思います。
でも逆に言えば、更なる没画の発掘はこれ以上はあまり期待できないのかも。
聖魔化生伝の没デザインは、プレビューシールの鉛筆画部分のキャラですね。
完成版がイマイチだったためか、没画のほうも別にこれでもいいじゃんと思ったり思わなかったり…。

最後らへんはトリビアとかアンケートとかランキングとか、ソツの無いネタで埋めた感じです。

全体的には面白かったものの、別に後から読み返せばいいやという感じで
ざっと流し読みしたっきり、まだ再読できてなかったりします。
私の場合は「この表現はどうなの?」というアラ探しな側面が多くなりそうですけど。

次回はあるんでしょうか?
どうせ出すなら次はライト層向けのネタではなく、ヘビーコレクターやストーリーファンに対して
謎解きや解説や製作上の裏話が中心の本を出してほしいと切に願うところではありますが…。

…商業ベースに乗せるには厳しいんだろうなあ。
かつて「カルトQ」が一般ウケしたみたいに、「中身は全く理解できないけど小難しいことを大真面目にやっている」
という観点から演出することができれば、ライト層の食いつきも期待できるかもしれませんが、どうでしょう?

なんで僧なるの!?

「魔僧」と名のつくキャラがいますよね。

ざっと羅列すると以下の7体が該当します。
・のっぺら魔僧
・魔僧かなづち
・ミイラ魔僧
・魔僧弁慶
・小魔僧
・人狩魔僧
・魔僧ベラスベンケス

このうち、最初に登場したのっぺら魔僧はいかにも僧侶の姿をしています。
同じく元ネタが僧侶である魔僧弁慶も特に違和感は無いのですが
逆に魔僧かなづちやミイラ魔僧はかろうじて錫杖を手にしていること以外
まるで「僧」の要素がありません。
人狩魔僧に至ってはそれすら無く、むしろ忍者っぽいスタイルです。
彼らは何ゆえに「魔僧」の名を与えられたのでしょうか。

まあ、深く考えるようなことでもなく
原案の時点で適当に語感で決められたんでしょうね。
ミイラ魔僧の錫杖などは、グリーンハウスがイラストを起こした際に、
苦し紛れに僧っぽさをプラスした名残みたいなものかと思われます。
人狩魔僧は…、途中で名前が変更になったのか、あるいはもうこだわらなくなったのか…。
でも「魔僧」ではないただの「僧」の名を持つ「天魔蝦僧」や「花貧5僧」は一応僧っぽい衣装なんですよね。

てゆーか、そもそも本来は天使向きなイメージのある「僧」がなぜ悪魔なんでしょう??
「僧甘観」「あかるみ僧」「ガイド僧」「ハシ僧」「おじぎ僧」のように天使・お守り側にもいるとはいえ
あまり悪魔系のイメージではないような。
現実には破戒僧のような存在もいますが、一般的にはあまり出てこない発想だと思います。
「マゾー」という響きが良かったんですかね?