No seal, No BM

シールは本来貼るもので、元々の遊び方としても貼ることを前提にしているわけですが
実際に貼ることはまず無い、てゆーか無い、ですよね。
Wシールになっているのを2枚目確認目的で剥がすことはあっても、
それをどこかに貼るというプロセスは特にありません。
そうなると、そもそもシールである必要があるのか、という議論になりそうなところですが
不思議と誰しもがシールであることにこだわっているような気がします。

シールじゃない単なるカードにしたほうがコストも安くできそうですし、
今度発売される「ニコ動菓チョコ」もそんな実験作なのではないかと想像するのですが
そうなると今後「シールじゃないビックリマン」が販売になる可能性もあるんでしょうか?

なんでシールじゃないと駄目なのか、というのは実はよくわからなくて、
少なくとも私の場合は「幼少期からの刷り込みのようなもの」だろうと思ってます。
こうなると理屈じゃないんですよね。
神羅万象やゲッテンカのように、カードはカードで魅力を感じて集めることはできるのですが
ことビックリマンとなるとシール以外は全く別物と考えてしまいます。
缶バッジやプレート同様、ノベルティ的な印象でしょうか。
本流とは違う亜種として認識することになりそうな気がします。

そんなある意味どうでもいいこだわりはビジネス的には無力なので、
仮に「ビックリマンカード」が発売されてしまうことになったとして…。

やはり裏面に「はられたらはり返せ」とは書けませんよね。
「はれるもんならはってみな」とか「はられないからはり返さない」とか?(笑)

ゲームッテンカ

ゲッテンカ関連のゲームが立て続けにリリースされましたね。
11/18発売の「ソニックカラーズ」(Wii/NDS)はゲッテンカとは直接は無関係ですが、
予約特典として「うつけノブナガ&ソニック」というゲッテンカ公式カードが付いてきました。
また11/25発売の「歴史大戦ゲッテンカDS天下一バトルロイヤル」(NDS)には、
購入特典として「サンライズ龍馬」「幕末刀」「リボルバー銃」という3枚のカードと
予約特典として「白竜マサムネ」(ビックカメラ・ソフマップ・ゲオ)・「紅山伏ユキムラ」(トイザらス・アピタ)
という限定カードがもらえるということでした。

ということで、しっかり購入。

しかしカードのプリズムが従来のSRカードのような擬似角プリズムではなく、
聖核伝の天使シールみたいなプリズムフィルム貼り付け形式だったのが残念なところ。
やはり見た目の重厚さが全然違いますね…。せめて下地がアルミだったらなあ。

ゲーム発売記念で公式大会の優勝カードがモデルチェンジしてますし、
第3回・第4回の小判キャンペーンに応募しなくちゃだし、
地方イベントで配布・販売された缶バッジや蒔絵シールなど未ゲットアイテムも増える一方だし、
ゲーム用パスワードをゲットするために筐体でプレイしなきゃだし、
ビックリマンの閑散っぷりをよそにゲッテンカはてんやわんやです。

しかしゲームをやりこむ時間が取れないのが痛い…。

怖いもの見たさ

今に始まったことではないですが、
戦場カメラマンの渡部陽一氏のような「アクの強い素人」は芸能界で重宝されますよね。
かつては作家の志茂田景樹氏や弁護士の湯浅卓氏など枚挙に暇がありませんが、
もしも何かの間違いで反後博士が芸能界デビューを果たすようなことがあったりしたら…

たとえばどこかのバラエティ番組でビックリマンが軽く触れられることがあり、
スタジオゲストとして反後博士が呼ばれるような展開になり、
そこでの常人の思考を超えた発言が芸人MCにいじり倒され、
それがプロデューサーに受けて全く別の番組でも呼ばれるようになり…。

どの番組でも「タンゴ博士」として、角帽と黒マント姿で面白発言連発。
一躍時の人になり、「ビックリマン博士」が年末の新語・流行語大賞候補になったりして。

まあ、大化けするにはビジュアルと年齢がネックかもしれませんが(失礼)
笑っていいともあたりが発端になって実現する可能性も
ゼロってこともないんじゃないかと思ったり思わなかったり。

…えーと、博士の普段の言動がぶっ飛んでいるのかどうかは知りません。

結果が全て

ここんとこ新企画の提案ネタが続いているのは、
それだけ現行商品や現行スタッフに期待できていない不満の顕れであり、
とにかく結果で示していただきたいという願いの裏返しでもあったり。

さて、既存ネタの派生系や流用系以外で全く新規の企画ネタというのは難しいのですが、
シンクロXや漢熟覇王のような意欲的なジャンルを送り出そうという場合って
どういう取っ掛かりでスタートするんでしょうね。

たとえば、「ガッツ!シンクロX」の場合は
「複数のシールを組み合わせる」「蓄光やWシールなどのギミックを盛り込む」など
2000でやらなかったシール遊びを軸にして企画を練りこんでいったのではないかと推察されます。
「ゴースト村の何事件」は、「古民具」「フォークロア」といったビジュアルが先行し、
そこから天界VS魔界といった肉付けがされていったように感じられます。
「漢熟覇王」は、「漢字ブーム」「他社コンテンツとのコラボ」というところを狙ったんでしょうが
それぞれの要素がうまく融合できず、逆に潰し合ったようなのが残念なところです。

最近の傾向として、「予算をかけない」という要素が強いように思われます。
シール素材を紙だけにする、プロ野球シールをやめる、コラボで権利を安く使うなど、
ある程度の売れ筋が見込める悪魔VS天使以外ではお金をかけられない台所事情が見えてきます。
そうなると、今後も質素な素材に質素なイラスト、奇妙なコラボ(BMコンテンツの投売り)が続くのかも。

そもそも誰も期待していないところに魅力の乏しいシリーズを持ってこられても、
ヒットに結びつけるのは相当大変なことだろうと思います。
それこそ企画力がモノを言うところで、本当に面白い内容であれば
素材が紙だろうが素人のイラストだろうが関係ないんでしょうが、
それが出来れば苦労は無いということですよね。
勝てば官軍 負ければ賊軍。
100%勝てる見込みなんて誰にもわからないわけで。

ただ、そうなると「ビックリマン」の看板はむしろ足かせにしかならないような…。
オールドファンがビックリマンに期待するところは、どうしても悪魔VS天使が基準になりますし
「ビックリマンは元々どっきりシールなども含むから、何やっても間違いではない」
というようなお題目がいまさら市場で通用しないのは誰が考えてもわかること。
「ビックリマン」のネームバリューはそれ相応のアウトプットを求められますから
ヘタなものを出したら逆効果にしかならないでしょう。
とはいえ、ビックリマンですらないものは企画が通らないとか問屋が受け入れないとか、
シール食玩に対する逆風はまだまだ吹き荒れていることも想像に難くないところ。

ならば本質的な話になってしまうのですが、
この時代、「シール」をオマケにする意味ってあるのでしょうか?

「ビックリマン」の名前を使えばまだ少しは売れる。
しかしチョコのおまけシールでなければビックリマンとは言えない。
だからコンテンツの疲弊やブランドの劣化は承知の上で、仕方なく今のスタイルを続けている。
…てなところだったりして。

安易な復刻企画に走っていないだけ、まだ望みはあると考えているのですが
それもいつまで続くかなあ…。