このところ、ルーツ伝と関係あるのかどうかはわかりませんが、
各種メディアでのビックリマン露出がまた増えつつありますね。
とか
とか。
そんな中、ハッピー城さんのブログでも紹介されていたこちらの本
「定本コロコロ爆伝!!」(隣のシールは比較用です)
470ページ以上ある凄いボリュームの本です。
漫画もホビーも、各関係者が語るエピソードが満載なのですが、
ビックリマンからは反後博士は当然ながら、ビックリマンの担当編集の方と
スーパービックリマンの原作も手がけた窪内氏が当時を振り返ってます。
反後博士は、コロコロとの協業はフィフティフィフティの関係であったと明かし、
シールはシールで独走し、コロコロはコロコロで自由に世界観を描き出していく。
お互いがお互いを刺激して多層性を生み出す関係であったそうです。
コロコロが世界観を描き出すとはどういうことか、というのは
初代担当編集の柏原氏の話を読むとよくわかります。
個人的には、反後博士よりもこの柏原氏のエピソードのほうがかなり興味深い内容でした。
実はビックリマンのディテールの多くは柏原氏が「創作」し、
反後博士の監修を経て今では公式設定となっているものも非常に多いそうなのです。
まず当時、ビックリマンの記事を作成するにあたり、材料となるものはシールしかないわけで…
シールの裏を見ればわかると思いますけど、独特の言い回しに造語。
ストーリーなんて皆目見当がつかないでしょ?
それでまず反後さんに、キャラクターの情報を語ってもらって、図解にする記事を考えました。
(中略)
でも、引き出したはいいけど「魔無予知シグナル」「聖ブレスカバー」と言われて、
どうイラストにするかが難しい(笑)。
(中略)
「天聖界」は中央にあって、雲のリングがあるようなイメージでいいのか、とかね。
そういうものを考えて、線画をまず描いて持っていって、反後さんに監修してもらっていました。
ひかり伝では、コロコロのような説明媒体が無いから盛り上がりに欠ける…と
私も何度か書きましたが、当時の担当者はまさにそういう状況から道を切り拓いていったのですね。
そして、人気が出て特集本を出すことになった時のこと。
「ビックリマン超特集」という増刊号も出したんです。
(中略)
反後さんの設定では歴史的なものはなかったので、幻層期とか主天期とかを作ったんです(笑)。
その中に(中略)シール裏に書かれている情報を絡めていった。
その後、これを元に皆さんも本を出したりして。
アニメの「第一次聖魔大戦」とかもここから使われたんじゃないかな。
これは驚きでした。
数々の設定は反後博士が自ら生み出したものだと思い込んでいましたが、
その多くは「もう一人の創造主」ともいうべき柏原氏の存在なくしてはありえなかったんですね。
…可能であれば、ひかり伝でも同様の世界観クリエイトを手がけていただきたいものです。
ところで、本誌中に掲載されていたこの写真。
この飛行船って実際に飛んだんでしょうかね?