NO MUSIC, STILL LIFE

私は、音楽鑑賞が趣味でした。

過去形なのは、ここ2~3年めっきり聴かなくなってしまったからなのですが、
それまでは実に様々なジャンルの邦楽を聴きあさっていたものです。

思い返せば90年代後半、「大学生にもなれば邦楽ぐらい嗜んでおかなくては」などと
深い意味も無く思い立ち、突然一念発起してMD付きコンポを購入。
近所のレンタルショップで借りてきてはMDにダビングして、通学中などに聴いていました。
最初はヒットチャートのトップ20ぐらいをちらほら聴く程度でしたが、
いつしか戦線は拡大し、最盛期にはリリースされた邦楽のほぼ全部、
シングルCDにして月に100枚以上は聴いていたものです。

就職して上京したとき、新宿のTSUTAYAの品揃えに身震いしたのを覚えてます。
これまで探し続けていた超マイナーな曲もごろごろしていて、さすが東京!と感激。
当時は千葉の社員寮に住んでいたのですが、仕事帰りにわざわざ新宿まで通ったものです。

それがいつしか仕事が忙しくなり、思うようにレンタルできなくなったある頃、
熱病から醒めたかのようにぱったり止まってしまったのでした。

折りしも世間ではiPodが登場し、記録媒体がMDからシリコンオーディオに移り行く過渡期。
ネットで音源を集めるのも、急がなくてもいつでもできるという安心感のためか
ショップでCDをレンタルしてた頃に比べ熱意も何もかも激減し、今はすっかり浦島太郎。
かつてはCountDownTVのTop100全曲紹介を心待ちにしていましたが、
最近ではCMで流れる曲ぐらいしか印象に無い有様だったりします。

思うに、当時の私は邦楽音源コレクターだったんですね。
世に存在するあらゆる邦楽音源を余さず収集することに情熱を傾けていました。
それが、ちょっとしたブランクが堤の穴となり、コンプリートが途絶えたと同時に
一気に熱も冷めてしまったという状況ではないかと。

なるほど、三面鬼神やタキシードゼウスで去っていった人の心境はこんな感じだったのか??