今更何を言うかと思われるかもしれませんが、
初期弾の3すくみを振り返ると、随分と既存の概念を打ち破っていると思います。
その最たるものが、
天使なのに天使っぽくない
悪魔なのに悪魔っぽくない
というところではないかと。
ビックリマン以前の「天使」のイメージというと、
それこそ背中に羽があり、頭上に輪があり、ギリシャ神話風の衣装を纏っていますが
ビックリマンの天使たるや、まるでそのイメージにとらわれていませんよね。
それどころか、名前からしていきなり「観音」「如来」「ヴィーナス」など
古今東西のありがたい雰囲気の寄せ集めといった感じです。
さらには神や仏以外にも、「天子」や「王」といった単なるヒトの尊称までいるのですから
ありがたみは関係なく、ただ単に偉そうな雰囲気があればよいのかもしれません。
悪魔は悪魔で、まだ角や牙などの「らしさ」を持つキャラが多いものの、
ネーミングに関しては「魔」「鬼」「怪」などでごまかされているような。
お守りに至っては、そもそも固定イメージが無いこともあって
良くも悪くも自由度が高すぎるのが特徴でしょうか。
そんな感じで、「悪魔VS天使」というシリーズ名自体が実は後付であって、
本来は「お化け退治シール」とかだったかもしれないなと思ってみたり。
実際、実録マンガなどを読むと発想の原点はお化け屋敷らしいですからね。
それでも、「悪魔VS天使」という方向性を強烈に印象付けたのは
やはりスーパーゼウスの存在が大きかったのではないかと。
おそらくですが、ゼウスはオールマイティの切り札という存在意義からして
3すくみの構想が固まったのち、オマケ的に追加されたのではないかと思われるので。
今でこそヘッドありきですが、ヘッド抜きでも「貼って貼られて」は成り立ちますからね。
ともかく、ギリシャ神話の神様然としたスーパーゼウスが先頭に立ったことで
「悪魔VS天使」という世界観が「らしさ」を帯びたと考えられます。
同じ長老的キャラでも、ドン・ゴッド理事長みたいだと全然違ってきたかと(笑)
うーん、やはりゼウス様は偉大ですねえ。