神竜が再び舞い降りる時

「竜」は神に匹敵する力を持つ幻獣として古来より恐れられてきました。
その中でも特に神に近い竜は「神竜」と呼ばれ……たのかどうかは知りませんが、
とかくFFやDQでも「神竜」はラスボス以上の超キャラとして登場したりしましたし、
「ドラゴンボール」でも「神龍」(シェンロン)は万能の象徴みたいな扱いでした。

さて。

「ビックリマン界の神竜」こと、「魔覇ドラゴット」
ドラゴンとゴッドなら「ドラゴッ」ですが、細かいことはいいじゃないですか(爆)
そんな御大層な名前を持つヘッドなのですが、アイス版以外ではこれまで一度も復刻されていません
未復刻という点では怪奇インカなどもそうなのですが、あちらは「聖梵」が復刻済みなので
扱いとしてはかなり劣っていたと言わざるを得ないでしょう。

物語的にも、デカネロン復活のための道具としてしか活躍できず、
(実際には魔幻型の完成に多大な寄与を果たしたんでしょうけど、結果が残せてませんからね)
ヘッドというよりただの建造物の一部という気すらしてしまう、ある意味悲劇ヘッド。
私も何度かドラゴットに対して痛烈な非難を浴びせたりしたものです。

しかーし、今回「アンコール版」にてめでたくドラゴットが復刻されました!
いやー、長かったですね。
思えばソージさんが適当に見繕った「伝説復刻版」で選に漏れて以来、ずっと陽の目を見なかったドラゴット。
「セレクション」でもあともう少しというところで(?)発売が終わって登場せず終い。
「20th」で期待されたものの、ある意味予想通りの展開で笑わせて…いや、ガッカリさせてくれました。

それが満を持しての復刻!
いやはやめでたいではないですか。全国のドラゴットファンも喜んでいることでしょう。
他に怪奇インカなども復刻して、16弾までのヘッドはこれで全て復刻されましたし。

…ん?
まさか反後博士は、その快挙を成し遂げたいがために、わざわざドラゴットを…?

没個性ヘッドの認識同一性化論

前の20thのときにも感じたものですが、
「また影だ~」「GDもうイラネ!」という声ってよく聞かれませんか?
今回のアンコール版でも同様で、「アニメ版ばっかり出る!」と嘆く声が絶えません。
(今回は配列の問題で、その傾向が強く出る場合が多いのも事実ですが…)


ただ思うのは、影シリーズにしろGDにしろ一部のアニメ版にしろ、
確率が同じである以上、それらばかりが特にダブるということはそうそうありはしないはず。
となると、実際の枚数以上に多く出ている気がする要素があると考えられます。

つまり、影創聖使の6枚はどれが出ても「影シリーズ」でひとくくりに認識されてしまい、
「影パーミンダロス」と「ミレトシルル影」が出ても「影シリーズ2枚」とカウントされてしまって
他のシールの6倍ダブりやすいような錯覚を起こしてしまうのではないでしょうか?

これが神帝だとさらに深刻です。
アニメ版を除く102種のうち、神帝関係のシールは「ゴーストアリババ」「ヤマト爆神」×2、
「15弾神帝」×5、「18弾神帝」×7、「GD」×5、「パンゲアクター」×6、「ヤマトJ」、
「クライシス・アタック」×3、「ビッグ・ヤマト」「バロン・牛若」「パン・ダンジャック」
「デュークアリババ」「バンプピーター」「バンパイアフッド」「エンパイア一本釣」

計37種
実に36%も神帝キャラが占めている計算になります。
こりゃ「神帝ばっかり出る!」と感じるのも当然でしょう…。
影シリーズみたいに十把ひとからげに扱われるのはせいぜい「15弾」「18弾」「GD」ぐらいでしょうが、
(さすがに爆神やデュークは他のキャラと同レベルでは見ないですよね)
それでもこの3シリーズだけで18種ですから相当なものかと。

GD以外はセレク3でも出まくっていたのがさらに追い討ちになっているのかもしれません。
反後博士お気に入りなのはいいですけど、ここまで偏りがあるとちょっと考えてしまいますよね。

異聖≒魔?

すごーく久々に、ストーリー絡みの考察です。

スサノオロ士の裏面下段にはこんな一文が書いてあります。

「我恐怖を解き魔災泥砕き魔法典対戦??」

「災」は「炎」の誤植だと思われますが(伝説復刻版では修正。けどセレク・20thでは「災」)
それはさておき、「魔法典」とは何を指しているのでしょうか。

直感的には「ハムラビ法典」を連想して「ハムラビ・シーゲル」のことだと判断できます。
ちなみに「恐怖」とは「恐怖スーツの主デュークアリババ」、「魔炎泥」はフッドとピーターですね。
すなわちこの一文は
「スサノオロ士がアリババ・フッド・ピーターを解き放ちハムラビと対戦する」
と解釈できると考えられます。

と、ここで湧き上がる疑問。

何故にハムラビが「魔」と位置づけられているのでしょう?

ハムラビは異星メディサより異聖の力を受け継いだ戦士。
それ以前の姿である「水の大層シーゲル」の時点でも「天使ヘッド」だったことが伺えます。
ただしさらに前の姿「夾角士キッゾ」は「古魔魚族若子」とされているので、微妙っちゃ微妙なんですけど(汗)

いずれにせよ、メディサより曼聖羅再興の力を授かった時点で「異聖」の存在であるはずなのに、
あからさまに「"魔"法典」とされてしまっているのは気になります。

そもそも、パンゲの戦いにおいて主要な大層ヘッドはみんな天使ヘッドのはずなのに、
いわゆる悪役側に回ったキャラは何故か「魔の力」を操っているように見えませんか?
ピーターとフッドを悪魔化したファイアーク兄弟・マッドーチェ父子が代表格ですが、
パンゲアクターを洗脳して味方に引き込むだけなら「悪魔化」でなくとも良かったのでは?
いや、そもそも彼らに何故そんな芸当が可能だったのか…。

話の流れから、強引に「主役=聖」「悪役=魔」とされてしまってるように思えてしまいます。
パンゲでは悪魔VS天使の枠に縛られない「善玉VS悪玉」を描こうとしたようですが、
それだとキャラ付けが難しくて頓挫したんでしょうか?

まあ、天聖界と天魔界が一つだった頃には天使悪魔の区別は無くて、
始祖ジュラが悪心を抱いて以降、ジュラに味方した勢力が「悪魔」と呼ばれたそうですから
(それゆえ、この時代が悪魔の紀元=「魔紀元」とされている)
パンゲでも野望(邪心)を抱いたヘッドが「悪魔」のポジションにシフトしたとしてもおかしくないのかも…?

しかしそれでも、ハムラビは魔ではなく異聖であるべきだと思うんですけどねえ…。
スーパービックリマンでもハムラビの子孫ティキは異聖天使なんですし。

とか思っていたのですが、今回のアンコール版ではエンパイア一本釣の裏書きにて
「大波動の異聖力がハムラビを強魔性化開始??」
なんて書いてありました。

「異聖力」を認めた上で「強魔性化」とは何事ですか?
「聖」に対する勢力は全て「魔」に区分されてしまうのでしょうか??

このあたりの考え方が私にはいまいちつかみきれません。
聖とは、魔とは、そして異聖とは、一体…???

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