2016年に発行された別冊宝島のビックリマンムック「ストーリー完全大聖典」。
これには現行スタッフが中心となってまとめられた現行の公式設定が記載されています。
現行の、と但し書きしたのは、かつてのコロコロやアニメでの設定とは
意図的かどうかはさておき、見過ごせない「相違点」が散見されるからなのですが
今回はその中でもファンに大きな衝撃をもたらしたこの一節をフォーカスします。
『アレキサンマルコ、12聖石とともに咲き乱れた花々と化し、水仙域創出』
まずこの話、現行スタッフの妄言なのか反後博士由来のものかによって
印象がまったく変わるのですが、まず博士の発言ありきと思ってよいでしょう。
と言うのも、この本の一つ前に発行された別冊宝島「ビックリマン全シール大図鑑」までは
そんな話はカケラも書かれていませんでした。
「ヤマトJとギャルジャー5は、大地震により花が咲き乱れる水仙域へ飛ばされ、
アレキサンマルコらとはぐれてしまう。
マルコ編とは別のドラマが、同時展開されていくのだ。」
などと書かれていたぐらいです。
しかしその後、「ストーリー完全大聖典」を出すにあたって
細部を博士から聞き取り調査した結果、この事実が明らかになったものと想像されます。
なにより、こんなぶっ飛んだ新解釈が現行スタッフから飛び出すとは思えないので(笑)
まあ、反後博士的にはマルコ編の終盤は情熱がどっか飛んで行ってたような印象で、
「エズフィト、マルコ新河系軍により全滅」(年表)だとか
「まあ、素直に勝ちますよね、マルコが。エズフィト討伐ですよ。」(インタビュー)
みたいな話をサラッと言っちゃってるんですよね。
そのあたりのドライな感じ、いかにも博士らしい気もします。
閑話休題。
じゃあ何ゆえマルコは花畑になったのかというところですけど、
アレキサンマルコの装備に「合聖ストーン」というのがありまして、
「花から最も固い種になり、各部のプロテクトとともに合聖動の終末に八方に飛び散るという。」
と解説されています。
(ひじやひざのプロテクターみたいな部分)
これが実際に飛び散って花畑を創出したんじゃないかと。
世界各地の創世神話に目を向けてみると、北欧神話のユミル、バビロニア神話のティアマト、
中国神話の盤古、インド神話のプルシャというように、
神や巨人が死んだあとその身体から世界の要素や万物が生まれ出たという話は
ちらほらあったりします。
マルコが新河系創造とナディア・メディア和解という使命を終えて
真の次界とされるパンゲラクシー開拓を次の世代に託した…という解釈もできるのかな。
余談ですが、パンゲラクシーの元ネタであるパンゲア大陸は漢名を「盤古大陸」と言うそうな。
偶然ですかね?
そういえばジャーニ・ヤマト裏書に「俺極大震で体がなくなってサァ!」
とあるので、マルコ含めあの場の大勢が光の粒子になってパンゲラクシー付近まで
一気に飛ばされたような出来事があったものと思われます。
…エズフィトとの戦いが終わった直後なのかもしれませんけど、唐突すぎる展開ですね。
ところで、マルコが消滅していたのなら超元祖31弾完結編のソルマルコは?という話ですけど、
ネイロスもですがあいつら実体なのか精神体なのかよくわからない存在ですし、
マルコの父も一度消滅して復活したことがあるので、そこはどうとでもなる範疇かなと。
そんなわけで、博士の中では(後付けかもしれませんが)マルコ編は完結済みのようです。
ただ、和合を目指すわけでもなくエズフィトを滅ぼして終わりという展開よりかは、
アニメ「新ビックリマン」のみんな和解して大団円エンドのほうが、個人的には好きですね。
無論どっちが正しいとかではなく、解釈や考え方は人それぞれですけど。
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