★そして時代は動き出す・第四十三回

#43「煉獄の1999年へ向けて のウワサ」 2002/8/23

 

概略 登場人物 現在位置 用語

 

概略
新紀元和合1960年。
デミアンを救うために飛び立ったものの世界の異変に翻弄されたサンダー
途中で倒れていたゼウスを発見し、聖魔塔へともに向かうことになった。

聖魔塔ではカーンやフェニックスたちが会談していた。
そこでカーンは、世界を覆う恐怖が混沌を助長することを避けるために
全ての者からビーストデミアンによる大破壊の記憶や記録を消し去る
ことを提案。
ゼウスもしぶしぶ同意し、カーンによる記憶消去が行われることとなった。

こうして聖魔和合界は復興へ向けて歩き出した。

山を降りたゲンカクは多くの負傷者を助けて回っていた。
ゲンカクが混沌の元凶を叩くことより、パルージアのように人助けに精を出すことを選んだのは
パルージアやフシールに対する罪滅ぼしでもあった。

かたや左舷選手に乗ってどうにかトリスダルナへたどり着いた紙芝居皇帝
そこでポーカードと出会い、入院中の裸身バンプのもとへ案内してもらう。
トリスダルナには深層使徒の干渉によりカーンの記憶操作が及ばず、
紙芝居皇帝は大破壊の恐怖をそのまま記憶していたのだ。
これまでの持論を捨てて力を求めることを選んだ紙芝居皇帝は
ポーカードの助言を受けて眠れる力を開放されシネス皇帝へと変身
裸身バンプは戦いの道へ踏み込もうとするシネス皇帝を止められないまま暗殺される。
ポーカードはシネス皇帝を新たな駒として活用しようとほくそえんでいた。

一方、混沌を調べるために聖魔塔からトリスダルナへ送られた調査隊に対し
ホアノモスは自衛のために作ったという「仮名レオン斬帝」を披露する。
混沌で動くこの傀儡が混沌の異常活動の原因だと説明。
こうして混沌についての騒動はうやむやなまま闇に葬られた。

時は流れ、新紀元和合1975年
元々300あった聖魔和合界は99のゾーンに再編された。
この時代、世界には悪魔属の決起を呼びかける超魔力爆戦機構が横行し
新たな問題なってゼウスを悩ませていた。

ゲンカクとコマチは小さな家に住み、ようやく赤ん坊(バカラ)が誕生
その後ケジメをつけるためトリスダルナへ向かったゲンカクだったが、
彼が戻ってくることはなく、真黒騎士により家は焼かれコマチも消えた。
幼きバカラはそのまま連れ去られた。

これらは既に超魔力爆戦機構の重鎮に納まっていたシネス皇帝の指示であった。
彼はワルサ四天王の座に就き、「悪魔軍」を指揮する立場となっていた。
聖蓋を外し混沌をあふれさせ、デビルが復活を果たすその日を目指して。

そして新紀元和合1999年
仮名レオン斬帝の口から一匹の蝿が飛び立った。

さらに時は流れて虹天紀0027年
集中豪無が収束していくゾーンへ向けて勇撃師団の消防車が走っていた。
そんな彼らの前に一人の男が立ちふさがる。
男の名はプロフェード
彼は70年前に海に沈んだときと歳も取らず、同じ姿のままで現れたのだ。

驚愕する勇撃師団を前に、高らかに彼は叫ぶ。
「いまこそゴドブレス様をこの時代に!」

 

登場人物紹介
法撃闘サンダー 「いつも、大事な時に僕は…何も出来ない…」
デミアンを助けに行く途中で偶然倒れていたゼウスを発見し、聖魔塔まで運ぶ勇撃師団メンバー
そのため、
神々とヘッドの歴史的極秘会談の現場に居合わせてしまうことに。

・スーパーゼウス 「この大破壊を前にして、何も出来なかった。デビルにこうもあっさりと敗北するとはな…」
デビルに翼を折られたせいで飛ぶこともままならない聖魔塔ヘッド
サンダーに肩を貸してもらってどうにか聖魔塔へ帰還。


・トリプル悪セール
崩壊後の世界でも商魂たくましく難民キャンプを渡り歩く商売人魔守
欠陥品じゃないでしょーね??

・七代目静女天 「亜美乃さんは、聖魔和合界に特売日がある限りは戻ってくるって」
半壊したイリダールで救助作業にあたる元守護司
ゲンカクと会えずにいるのに献身的に働くコマチのことを気にかける。

・タフ鎧
とりあえず肉体労働役として働いていると思われる静女天の聖守
思えばこの時代のタフ鎧ってサンダーと同い年ぐらいじゃないの?危険だなあ。
(何が?^^;)

・時幽心コマチ
世界崩壊直後はイリダールで黙々と負傷者の手当てにあたっていた幽心命
のちにゲンカクと再会を果たし無事に赤ん坊を産むが、超魔力爆戦機構により幸せな日々は奪い去られる。

・ギルグリム伝師 「特売日か。それが出来るようになるには、どれほどの時間がかかることだろうな」
元首席政務長さまもこの非常時ゆえ救助作業手伝い中。
そういえばこの人、この時代を最後に再登場しないのですがどうなったんでしょう?深層との関係は??

針飛び左助 「きっと大丈夫。信じて、待ちましょう」
救助作業要員。サンダーの身を案じる静女天に優しい言葉をかける結構ナイスガイ。


シャーマンカーン 「復興ではなく、世界をゼロから作るつもりでのぞみたいのだ」
恐怖の記憶が混沌を活性化させることを恐れ、記憶操作を提案する聖魔塔ヘッド
深層の力を使い神の視点から行われたこの所業により、トリスダルナ以外で記憶消去がなされた。

・アツィルト・フェニックス 「みんなには、僕たちと同じ思いはさせたくないんだ」
・イェツィラーティキ 「けどよぉじーさん」
・ベリアーアムル 「シャーマンカーン様の判断は、とても…神の視点ではあるけれど、でも」
・アッシャーアスカ 「デビルや混沌にやられた怖さをひきずるのはどうかな、って思うんだ」
世界の復興のためにカーンの意見に同調する超聖神たち
フェニックスはサンダーに輝神樹の種を授ける。のちにこの木からタケルはブーメランを作成…って
輝神樹ってクリスタルでできてるんじゃなかったっけか?


・ゲンカク番長 
山を降りたのち、男鍋を振舞うなどして生き残った者たちの世話を焼いていた悪魔
その後コマチと住むための家を作るが、トリスダルナへ向かったまま生きて戻ることはなかった

・バカラ
ゲンカクとコマチの間に生まれた赤ん坊(ゲンカクも何でこんな名前をつけたんだろう…)
幼い頃に両親を失い、そのまま悪魔軍の元で育てられる。どうやって漢力を受け継いだのかは不明。


・左舷選手 「紙芝居さんに、新しい世界を作ってほしいのココロ。」
崩壊していく世界を渡りきって全身オーバーヒートし、そのままあっさり消滅してしまった聖守
いくらなんでもそりゃやりすぎでしょう。てゆーかピンゼロイド改は放置ですか??

・紙芝居皇帝 「混沌、悪魔属、歴史、デビル…私がたどりついたのは、なんだ…?」
ようやく目的地トリスダルナにたどり着いた紙芝居やさん
ポーカードにより眠れる魔力を引き出され媒体変化(メディアメタモライズ)を果たす。
と言っても媒体変化ってことはつまり紙がスクリーンになったってだけっすか?

・ポーカード 「あなたの心に、混沌は入り込み、あなたに力を与えたのでございます」
言葉巧みに紙芝居皇帝に取り入り、彼を新たな手駒として使うべく覚醒させる混沌の無笑
全ては彼自身がもっと楽しむために、本性を隠して暗躍し続ける。

・裸身バンプ 「聖魔和合と戦うなんて、意味のないことはおやめください…」
隔離されていた病院で紙芝居皇帝と再会した女性悪魔
不戦を説くが聞き入れられず、逆に暗殺されてシネス皇帝の決意を固めさせてしまう。

猊下ホアノモス  「あくまで自衛を前提にこの傀儡『仮名レオン斬帝』を創りあげた次第です」
デビル復活が頓挫した後、再び「仮面」をかぶり来るべき次のチャンスを狙うトリスダルナヘッド
この人もその後の動向は不明。大破壊を逃れたんだし、そう簡単にくたばりそうにないのですが…。
(その後冨岡さんはなぜか「ホアノモスは大破壊で死んじゃった」と思い込んでたみたいでした)

・6王知恵悪魔
とりあえず今回もただそこに居るだけ。彼の狂った叫び口調は個人的に好きだったんですけどね(笑)

・仮名レオン斬帝
真天聖軍の脅威からトリスダルナを守るために作られた、混沌を動力に動く傀儡悪魔
…というのはもちろん建前ですが、実際スーパーデビルの代役として少なくとも1999年までは存在していた模様。

熱侍 「使者どの! どうか聞いてください、ホアノモスは!」
再び「不戦のゾーン」を標榜しデビル復活の真意を隠し始めたトリスダルナで
調査隊に真実を伝えようとするが捕縛されてしまうフラシェルの傭兵魔守アタマ悪いなぁ…。

真黒騎士 「なんら大事ありません。お騒ぎなきよう」
超魔力爆戦機構の一員として、引き続きトリスダルナのために暗躍する女悪魔
彼女もコマチの家を焼き捨てバカラをさらったのちの消息は不明。

軍配ガール
・負論ガス

混沌の異常活動の様子を調べるべく聖魔塔から派遣された調査隊の面々
しかしそんな場所にこんな頼りない面々を送ってどうするんですか。

出刃膨張
トリスダルナで調査隊に訴えかける熱侍を連行していった秘密警察的悪魔

ホーロー流氏
熱侍の息子。父が連行されたのち、彼もトリスダルナで育てられた可能性大。
しかしその後、どこをどうやって霊精層に流れ着いたのかは不明


デスSPYラル
ポーカードの指令で裸身バンプを狙撃したヒットマン悪魔。直後に激昂したシネス皇帝に瞬殺される
そういえばこいつ、アクスヴァイ王暗殺のとき逮捕はされたけど処刑はされてなかったっけ。

・シネス皇帝 「時代の閉塞を打ち破るためにも、『力』による誇りを私は求める…」
旅の途中で紙芝居皇帝の体と心に混沌が入り込み、ポーカードの後押しでパワーアップした姿
強大な魔力を身につけ、新たな理想を実現すべく超魔力爆戦機構に入り活動開始。

・魔運転倍苦
・消灯型鬼
後にシネス皇帝が組織した特殊部隊「漆黒の悪魔属」の面々。
ゲンカク番長の抹殺を依頼され、任務遂行??

・フィッシュ裸婦 「信念は受け継がれるだろう。皇帝がなにより畏れるのは、その強さだ」
はじめはただの移民だったのに、いつしか超魔力爆戦機構の一員となっていた女性悪魔
コマチからゲンカクを奪い去り、家を吹き飛ばした張本人。


・探出武者
元・イリダール勇撃師団長。迷いの果てに天使であることを捨て、「闇の天使属」を編成。
のちの凶悪魔騒動のとき命を落としたが、その志は弟子である千舞道士に受け継がれている。

・ワイルド魔女ラム
聖蓋の魔法結界を解除するシステムと混沌封印を解除するプログラムを見出した元・守護司
彼女もまたシネス皇帝の理想に感化されて変わってしまった一人なのか…。

・アイブローチ
パーティーでの占いで『蠅が混沌を呼び起こす』と予言した占い師聖守
予言どおり、デビルの魂を乗せた蝿が聖蓋をはずし聖魔和合界に混沌があふれでることに…。


・剛昇プロフェード 「御聖母よ、いまこそ、ゴドブレス様をこの時代に!」
虹天紀0027年、聖牢閣のあるゾーン近辺にて勇撃師団を待ち構える超策士
全く年を取らず70年前のまま現れた彼の秘密、そして目的とは???

・戦使トーサンダー他 「ゴドブレス!?」
思いがけぬ旧敵の出現に驚きを隠せない勇撃師団の面々

 

現在位置

・崩壊した世界の一部

倒れていたゼウスをサンダーが発見し、そのまま聖魔塔へ

・聖魔塔

超聖神・カーンが世界復興のための今後の方針について協議中。ゼウスらも合流する。

・トリスダルナ

ホアノモス・真黒騎士→そのまま再び沈黙、のち超魔力爆戦機構として活動開始?
紙芝居皇帝=シネス皇帝→超魔力爆戦機構に入り、やがて悪魔軍創設へ
裸身バンプ→死亡
左舷選手→死亡
フィッシュ裸婦→超魔力爆戦機構入り
ポーカード→そのまま「ポーカード」として悪魔軍入りか?

 

用語
Check Point!
<トリスダルナ、そして…。>

「スーパーデビル復活」という大目的が不完全なまま終わってしまったトリスダルナは
急遽作った(?)
仮名レオン斬帝を混沌騒動の原因だとでっちあげ、
一度は露わにした本性に再び仮面をかぶせ、今一度
「不戦のゾーン」を取り繕うとしました。

同時にポーカードによって野心に目覚めた紙芝居皇帝改めシネス皇帝
超魔力爆戦機構に合流し、その才覚によりメキメキ頭角を顕して
ついにはヘッドに次ぐ地位を確立するにいたります。
その後、超魔力爆戦機構はゲリラ行為を重ねるうちに
悪魔軍と名を変えて
いつしか聖魔塔を脅かす存在に成長を遂げるのでした。

シネス皇帝はさらに、ゲンカクは現在の自分を許さないと考えて先手を打ち
ゲンカクの抹殺にも成功。同時にバカラの洗脳教育も施したと思われます。

しかし、疑問なのは「トリスダルナ」という地名が失われた理由が無いことと
ホアノモスの消息が不明になってしまったこと。
次界卵編でバカラが内戦に参加していたような描写があったことも考えると
悪魔属同士で諍いが起きて内戦が勃発したとも考えられます。

つまりホアノモス派とシネス皇帝派の対立があったかもしれない、ということです。

バカラを味方につけていたシネス皇帝は、この戦いでホアノモスや真黒騎士を倒して
悪魔軍の全権を掌握するに至ったのではないでしょうか?
(これを機に「超魔力爆戦機構」から「悪魔軍」に改称したのかも)
もちろんその影には
ポーカードの暗躍があったことは想像に難くありません…。

って、想像ばっかりですけどね(^^;

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