★憎しみが消えるか、それとも命が消えるか?第三十八回

#38「神の病 のウワサ」 2002/7/12

 

概略 登場人物 現在位置 用語

 

概略
虹天紀0027年、カンジーが保護観音たちが戻ってきたサファリゾーンへ急行すると
なんと四荒魔が天源核を飲み込んでしまっていた
その影響か、四荒魔の顔のマンガには不思議な宇宙空間が映し出されていた。
一向はこの謎を調べるべく聖魔塔へ向かうことに。

新紀元和合1960年のイリダールでは、黒いミューテリオンから出現した
鬼望パルージア神精がゆっくりとスラム街へ降下。
その瞬間、パルージアから発せられた強烈な破壊衝動がイリダール中に拡散し、
建物は崩れ燃え上がり、人々は恐怖におののいていた。

この破壊衝動は時空を超えて虹天紀0027年の世界にも異変を生じさせていた。
集中豪無の再発である。タケルやバカラたちは命を賭して立ち向かう決意を固める。

再び1960年のイリダール。
現場へ駆けつけた勇撃師団は、以前のパルージアとの違いに大きな不安を抱きつつも
女王の帰還に喜びを感じ出迎えたが、パルージアはまるで反応を示さない。
そこへ不敵にプロフェードが現れた。
憎き相手の出現に、未だ心を捨て切れていない女王は苦しみながらも怒りに震え
明確な意思をもってプロフェードへの敵意を向ける。
イリダールの象徴であるパルージアに殺しをさせたくない勇撃師団は
不本意ながらもプロフェードを殺させないようにするしかない状況に陥る。
そんな様子を楽しみ、苦悩する勇撃師団をあざ笑うプロフェード。
そこへフシールを除くデミアン一行が到着
(フシールはイリダール郊外で理力聖重壁の再起動に取り掛かっていた)

パルージアへ必死に訴え続けるデミアン
聖魔和合を裁く身としてプロフェードに剣を向けるジャッジ
怒りをこらえて耐えるサンダー
もはや事態を収めるにはパルージアを殺すしかないと考えるゲンカク
抵抗せず、笑いながら殺されるのを待ち望んでいるようなプロフェード

そしてデミアンはパルージアの心の闇を消し去るべく銀の波動を放つ!

 

登場人物紹介
・賢聖大臣カンジー 「どう…といわれても…」
ゼウスの依頼を受けてサファリゾーンへ急行した聖守
ちょっと前までは事実上の政務責任者だったのに、ゼウス復帰後は
使いっ走りですか(涙)

・薬缶音 「大臣、以前にタケル様が……」
カンジーの研究室でアシスタントを務めている聖守。
まさかお茶汲みしかできないってこたぁないでしょうが(笑)

・保護観音 「おかげで妙にハイなのよねぇ…」
集中豪無に飲まれたのち、霊精層を経てサファリゾーンに戻ってきた動物愛護天使

四荒魔 「ぶっほぶっほひひひーん!」
保護観音とともに集中豪無から生還した魔力系希少生物
天源核を飲み込んだせいで全身が輝きだし顔のマンガに謎の宇宙が映る!
これって最終話に出てくるあの「宇宙な人」?

・尼僧ネス
保護観音の師匠にあたる人。特にいてもいなくてもおんなじ。

・ホーロー流氏 「気をつけろよ、まだ奴らは滅んでいない」
保護観音たちと一緒に虹天銀河へ降り立った謎の魔守
彼がわざわざついてきた理由って一体?


鬼望パルージア神精
神秘ゾーンで消滅したのち、神として黒いミューテリオンの内部から出現した転生姿?
増幅された憎しみが迷いの闇を凌駕し、激しい破壊衝動がイリダール全土を襲う!

・探出武者 「いまはパルージア様の帰還を素直に喜ぶべきだ」
どう見ても別人なパルージアをあくまでも信じようとする勇撃師団長
それゆえスラムが火事になっても「この炎、いかなる意味が!」って…。

・蓄音鬼神 「我らの知るパルージア様ではない。」
プロフェードへの憎悪をむき出しにしつつも苦悩の表情を浮かべるパルージアに
かつてのスラムでの出来事を重ねる勇撃師団団員

・針飛び左助 「あいつ…何のつもりだ…」
前線に復帰したのはいいけど、出番は相変わらずサンダー以下。

・天助ポーチ先生 「ねえ、なんかコメントないわけ? お・と・う・さん!」
糖衣嬢とともに取り乱すチップに付き添う学校の先生。まあ、ぶっちゃけ授業どころじゃないしね。

・火消子爵 「ぱーぽーぱーぽーぱーぽーぱーぽー!」
緊急車輛「一番纏号」の運転手。とりあえず威勢のよさは師団一。

勇闘サンダー 「オレ、パルージア様をとめます!」
パルージアの怒りと変貌の意味を考え、何をすべきか悩む勇撃師団団員

剛昇プロフェード 「ただ純粋に…私への憎悪ですか…」
因縁の地・イリダールのスラムにてパルージアたちの前に現れた超策士
勇撃師団を挑発し、あっさり拘束されるがその真意は??


・聖祝宰ゴドブレス 「戦場を放棄するおつもりか?」
超聖神たちと交戦中。イリダールでの出来事も感知しているはずだが何を目論む??

・虹天使ダーツ 「迷いの闇です…」
遠くイリダールから吹く風にパルージアの迷いと怒りを感じる五造大神天使版
イリダールへ向かおうとした途端、アズールともどもゴドブレスの攻撃を受ける。

冥王アズール
今回は不思議とセリフなし。

・アツィルト・フェニックス 「ここは僕たちに任せてくれ!」
ミューテリオンと終滅の融合を知って焦る超聖神たち
そんなわけでゴドブレスとの戦いは今週は進展なし

・グリニッジ神官 「わかりました」
メカタートルに飛び乗り、一人で甲神域の五造大神たちのもとへ戻る時の管理者
って最近はぜんぜん管理者らしい場面無いですねぇ。


・星騎使タケル 「オレは、集中豪無の中に突っ込む。デミアンと同じようにな!」
突如再び襲い掛かってきた集中豪無に対し、全力で立ち向かう輝ヘッド
でもブーメランハルベルト無しで集中豪無に飲まれたら死んじゃうよ??

・バカラ棟梁 「チップ残してテメェがおっ死んじまったら、オレ様一生テメェを許さねぇからな!」
同じく、玉砕覚悟で集中豪無に真っ向挑む虹天銀河スーパーヘッド
しかしチップやデミアンを気遣い、タケルには出撃しないよう諌める。

・ピンゾロイド2号 「バカバカバカ! 親バカ孫バカだゾロ!」
こんなときでもなーんか相変わらずなおとぼけ魔守。ピンゼロイドとは大違い?!


聖魔戦使デミアン 「プロフェードを殺したら、パルージア様の心は、本当に消えちゃうんだよ!」
プロフェードを殺そうとするパルージアを必死に止めようとする聖魔戦使
天使姿に戻ったことを利用して、悪感情を洗い流すべく銀の波動を放つ。

煌魔使フシール 「…なんでここにいるの、あたし…誰なの、あたし?」
イリダール入り口でみんなと一時別れて理力聖重壁の修理・再起動を担当
その後逃げ出したい気持ちを抑えて母のいる地へ急ぐ。

・ゲンカク番長 「そうでもしなけりゃ女王様はプロフェードをブチ殺して、ほんとのバケモノになっちまうんだよ!」
散々苦しんだ乗り物酔いも解消していざ戦闘準備万端な悪魔
だがパルージアの変貌に接し、もはや殺してでも止めるしかないと決意する。

・紙芝居皇帝 「彼女にしか出来ないことをやってもらってるだけさ。」
パルージアの放つ破壊衝動を少しでも弱めるべく、理力聖重壁の利用を提案
同時にフシールとパルージアの悲しい再会を少しでも遅らせるのが目的?

ピンゼロイド改 「それでは皆さん、シートベルトをお締め下さいゼロ」
ゲンカク・紙芝居皇帝・ギルグリム伝師を持ち上げ高速ジェット走行するドロイド魔守
到着後は非戦闘員コンビ(ギルグリム&紙芝居皇帝)の盾代わり

・ギルグリム伝師 「聖魔和合界全てに転生の導きを与えようとしているのかもしれないのだ!」
そういえば勇撃師団の創設者だっけ、この人。
師団の面々とはクーデター以来の再会だけど、もちろんそれどころじゃないね。


・戦使カヴォード 「そんな心さえ、彼女は失っているのかもしれない」
神樹層から宙空機に乗って聖魔和合界へ転移してきた戦使の遺伝子
上空に浮かぶミューテリオンに、新表層全体への転生を危惧しイリダールへ急ぐ

シルヴァマリア 「感傷に浸ってる場合じゃなさそうよ。」
カヴォードとともに聖魔和合界入りした神樹層のオリジナルキャラ
アズールをサポートするべくカヴォードとはここでお別れ。


・無導士ジャッジ 「我は、なんだ」
自分を生み出した大元であるパルージアに対して問いかける「集中豪無の鏡」
存在意義を問いただしその目的を感じ取り、プロフェードへ剣を向ける。

 

現在位置

・虹天紀0027年:サファリゾーン
カンジー・薬缶音・保護観音・四荒魔・ホーロー流氏・尼僧ネス
(→聖魔塔へ)

・イリダールのスラム
鬼望パルージア神精
勇撃師団(探出武者・蓄音鬼神・針飛び左助・火消子爵・勇闘サンダー)
天智昇プロフェード(勇撃師団により捕縛)
聖魔戦使デミアン・ゲンカク番長・ギルグリム伝師・紙芝居皇帝・ピンゼロイド改

・イリダール国境付近
煌魔使フシール(→スラムへ)

・海上
聖祝祭ゴドブレス
アツィルトフェニックス・ベリアーアムル・イエツィラーティキ・アッシャーアスカ
冥王アズール・虹天使ダーツ
(グリニッジ神官は甲神域へ帰還)

・どこかの上空
戦使カヴォード(→イリダールへ)
シルヴァマリア(→海上の激戦地へ)

 

用語
Check Point!
<パルージアの心理とプロフェードの思惑>

パルージアは再臨したとき、破壊衝動を撒き散らしてはいたものの
特に感情を表すこともなかったのが、
プロフェードの登場により表情が一変し
明確な憎悪を示すようになりました。

パルージアの憎しみの根底は、もちろんお腹の子を殺されたことによる怒り
それが終滅
(あらゆる時層に堆積した悪感情)を呼び寄せてしまったことで
憎しみの権化のような姿に転生してしまったわけなのですが…。

しかしまだ心を捨て切れていないため、神と命のはざまで揺れ動いています。
それでも本当にプロフェードを殺してしまうと、その
最後の心まで壊れてしまう。
勇撃師団やデミアンはそれを危惧しているわけです。
(ゲンカクはもはや救いの手立てなしと考えているようですが)

一方、それを見越してかプロフェードはしきりに周囲を挑発し、
パルージアの前に無防備に立ってみたりあっさり捕縛されたりしています。
前回、三面姉妹の「時間鏡」で
真天聖軍の未来を見たプロフェードは
何を考えて自ら「殺されたがっている」のでしょうか?

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