★場面も居場所もコロコロ変わる第三十五回

#35「崩壊。それから…。 のウワサ」 2002/6/21

 

概略 登場人物 現在位置 用語

 

概略

ミューテリオンと終滅の融合で発生した大爆発により神秘ゾーンは崩壊
パルージアも砕け散り、同時に神樹層に眠っていたカヴォードの本体冷凍睡眠から目覚めた

それにより、甲神域では精神体である虚体カヴォードが消滅
アズールは相変わらずフェニックスらに世界を守るため共に戦うよう説得を続けるものの、
彼らが抱える罪の意識と贖罪観念は強固で終滅を運命として受け入れようとする超聖神の意志は揺るがない。

同時にフシールに「仕掛け」られていた守護結晶衣が砕け散り、悪魔の姿に変わっていく
ギルグリム伝師によれば、フシールこそがパルージアが失った子供の転生した姿だという。
しかしあまりの唐突な出来事に強いショックを受けたフシールは現実を受け入れられなかった。

一方、カヴォードが目覚めたことでミューテリオンにいたコーラルの意識体は虹天紀0027年に戻っていた。
コーラルの話を聞いたトーサンダーはあの時代「本当に恐ろしいこと」が起きるのはこれからだという。
タケルはそんな時代にデミアンがいて、しかも誰も当時の出来事を教えてくれないため
何もできず何も知れずどうしようもない怒りを覚える。

ところでミューテリオンで爆発に呑まれたデミアンとジャッジは、神秘ゾーンの門が開いた海域に戻っていた。
気絶したデミアンを抱えるジャッジは、近くを通りかかった撥水王らの案内で共に合天明星島へ向かう

一方でドルフィン王の海底城から間一髪で爆発を逃れた左舷選手は、どうにかフラシェルに到着
そこではアクスヴァイ王不在の中、秘書の嵐淡々が対・真天聖軍の旗印のもと士気を高めていた。

爆発から逃れて聖魔和合界の海へ出た大弩漢號では、現実を受け入れられず悩むフシールがいた。
終滅を調べていたギルグリム伝師はやっと事態を飲み込むが、フシールの変化については謎のまま。
そのとき息絶え絶えのB汰民Bは、終滅は命のエネルギーであると告げる。
ギルグリム伝師は驚くが、ゲンカク「神サマは命について何もわかっていない」と一喝

そこへ、アクスヴァイ王に会うために裸身バンプが現れた。
混沌が聖魔戦使を利用しようとしている…」
その忠告を受け、一行は混沌を探知できる裸身バンプの導きでデミアンの元へ向かうのだった。

アレグリアでは、ゴドブレスがLOVEサー帝に語る。
「聖魔戦使と集中豪無が接触すれば、神が作った世界が滅ぶ」と。

合天明星島では、魔法層を取り巻く雲状の終滅に向かいジャッジが本能的に神裁刃を振り下ろすと
なんと終滅を消滅させてしまった。
こうして魔法層の危機はとりあえず回避された。人の役に立てたことで不思議な感覚を得るジャッジ

同時に意識を取り戻したデミアン自分の祖母である静女天と出会い一騒動起こすが
パルージアがイリダールに戻ってくることを察したデミアンはイリダールへ向かう決心をする。

そのとき、法力寺院に謎の爆弾が次々と叩き込まれた。
駆けつけたデミアンの前には真天聖軍の「0印好投主」、そしてプロフェードの姿があった!

 

登場人物紹介
ジョーカード 「にょっほほほのほーんぷっぷっぷー」
ミューテリオン深奥にてデミアンが混沌を使ったことを見届ける道化
「デミアンが混沌を使うこと」はジョーカードにとって非常に大きな意味があります。

カヴォード 「皮肉なものだ。終滅によって呼び覚まされるとはな…」
終滅がミューテリオンの力を得て爆発的に増大した余波を受けて突如復活した戦使
同時に精神体だけ分離させていた「虚体」は消滅。実は虚弱体質?

・プタゴラトン 「バカな…目覚めたというのか!」
・シルヴァマリア 「アズールくんに責任とってもらわなきゃ!」
いきなり目覚めたカヴォードに面食らう神樹層のカヴォード見張り番
責任…って、何を望んでいるのやら(笑)


アツィルト・フェニックス 「僕たちは…アノド封印と同時に、星の数ほどの命を…殺したんだ…!」
・ベリアーアムル 「私たちが背負うには、あまりにもたくさんの命よ…」
・イエツィラーティキ 「命のはじまりだからな」
アッシャーアスカ 「知らなかった、じゃすまされない。」
やたらネガティブ思想にも見える火・風・水・土を司る現超聖神たち
アノド封印で死なせてしまった多くの命に対する「贖罪」が今の聖魔和合界だというが…。
そういやなんであんたらは終滅の浸食を受けないの?

・冥王アズール 「生きようとあらがい続けた命たちへの、これが答えになるはずなんだ!」
要領を得ずグズるフェニックスらに業を煮やす熱血冥王サマ
命の世界を生き、死してなおその世界を守りつづけようとする彼の熱意はいつになく激しい。


・煌聖使フシール 「あたし、なんなの…なんなの…!」
突然自分の身に起きた異変と、突然知らされた自分の生い立ちに激しいショックを受ける戦使の少女
悪魔属の力と神の力を併せ持つ「失われた命」は、なぜ守護結晶衣で守られていたのか?

ギルグリム伝師 「命が!? あのあまりにも強烈な負性質は、命によるもの!?」
フシールの心境などお構いなしに淡々と余計なことまでまくし立てる元イリダール首席政務長
終滅が命の悪意から生じたものであることに衝撃を受ける。それだけ彼は何もわかってなかったということで。

ゲンカク番長 「女王様と刺し違えても、オレはプロフェード殺しを止める。」
上の視点からしか物が見えないギルグリムの姿勢に激しく反発する男気一本悪魔
命とは神サマと違って生きているんだ、ということを熱く語る。


・ヒーリングコーラル 「生きてる…」
パルージアの爆砕と同時になぜか虹天紀0027年に戻ってきた癒し系聖守
そういや時空転移したのはコーラルの意識体だけでしたっけ。てことは実体はヒーリング姿じゃない?

・戦使トーサンダー 「あの時代、本当に恐ろしいことは、これから起こる…」
1960年に起きた悲劇を知っているが故に苦しむ「勇闘サンダー」の現在の姿
タケルの質問に答えないのは、赤い瞳のビーストの正体を知っているからこそ…。

・星騎使タケル 「チップに…なんて説明すればいいんだよ…」
「あの時代」に何があったのか、デミアンに何が起きたのか、トーサンダーもゼウスもカーンも答えてくれず
記録も無く知るすべもない現状にただ悩み苦しむ一児の父


・聖魔戦使デミアン 「サンダーは静女天さんのこと好きだよ。やったね両思いじゃん!」
神秘ゾーンの爆発で気を失ったところをジャッジに抱えられ助かった聖魔戦使
運ばれた合天明星島で、祖母である静女天と出会いついサンダーのことを必要以上につついてしまう。

・無導士ジャッジ 「我は、なぜここにいるのだ」
なぜ自分だけダメージを受けないのか、なぜパルージアは涙を見せたのか、頭を悩ませる不思議戦士
神裁刃で魔法層を囲む終滅をバッサリ斬り捨てたことで自分の生き方を発見?

・撥水王 「はっすいすいー、はっすいすいー」
調子っぱずれな歌を歌いながらくるくる回りつづける変人天使。実は合天明星島の警備主任
ドライ矢と共に「海が消えた空間」でジャッジとデミアンを発見し、合天明星島へ案内する。

・ドライ矢 「いらいらするやっちゃなー。」
撥水王と共に調査のためこの海域にやってきた聖守
質問ばかりで話が噛み合わないジャッジにイラつく。この2人、次界卵編でタケルたちと出会ってますね。


・左舷選手 
傷ついたドリップリマドンナやドルフィン王らを乗せてどうにかフラシェルまで避難してきた乗り物聖守
しかし真天聖軍に対してやたら戦闘意識を高めているフラシェルの様子に不安を覚える。

・棺抜鬼 「アクスヴァイ王のダチどのはワシらフラシェルのダチだす!」
フラシェル・親分砦の城門をがっちり守る巨大魔守(前に来た時はこんなヤツいなかったのに(笑))
顔は怖いがフラシェル人らしく義理人情に厚い。「フラシェルの門番」というのはシール設定ですね。

・熱侍 
アクスヴァイ王とはかつての海賊仲間だという古豪のワンマンアーミー魔守
幼いホーロー流氏を乳母車に乗せて、友の作った国の危機にわざわざ駆けつけた子連れ狼。

・嵐淡々 「フラシェルがおかれている状況にももっと目を配ってほしいものたんたん!」
政情不安なフラシェルよりも仲間を優先したアクスヴァイ王に代わって指揮をとる秘書聖守
責任感のためいつしか貫禄もついたそうですが…そうは見えませんね(笑)


・アクスヴァイ王 「くぉらッ! とめるンなら普通にとめるんじゃい!」
パルージアのために国をほっぽってデミアン一行に同行したものの、今のところ単なる船長でしかない筋肉ヒゲ

・B汰民B 「終滅と呼ばれるエネルギー。神では操れぬ、命の慟哭です」
終滅の浸食で激しく衰弱しつつも、伝えられることを必死に口にするサプリメン党リーダー
終滅を体験したからこそ、その正体が純然たる命の負性質エネルギーであることを見抜く

・時幽心コマチ 「失うものが大きければ大きいほど、その生は…終焉を迎えてしまうでしょう。」
パルージアと対話するために霊精層から召喚されたものの、結局救うことができなかった幽体悪魔
その身に宿す小さな命のために霊精層に残ったからこそ、悲しみに満ちたパルージアの心情を察する。

・ピンゼロイド 「フシール様が元気になるには、メカと一緒が一番ゼロ!」
久々に登場(笑) フラシェル製の重装備ドロイド魔守
塞ぎこんだフシールを元気付けようと、自ら腕を壊して修理を依頼する粋なヤツ。

・裸身バンプ 「聖魔に力を与えるためです。あの者を使って、混沌は恐ろしい謀り事を」
ふらりと大弩漢號にやって来た女性悪魔以前、面舵いっぱい2と共にデミアンたちを襲ったことがある。
デミアンに混沌の力をつけさせようと裏で暗躍する者がいることを伝え、大弩漢號に協力する。


・聖祝宰ゴドブレス 「神が作った世界が滅びます。神の愛した世界が終わります。」
光の褥(つまりベッドルーム)にてLOVEサー帝とピーの真っ最中のアレグリア絶対天使長
聖魔戦使と集中豪無の邂逅が起こす「世界の破滅」、そのときを静かに待つ。

・LOVEサー帝 「聖祝宰様…わたくしは…誰を信じたらよいのですか」
誰も信じられなくなり、“自分を必要としてくれている”ゴドブレスの甘い言葉に身をゆだねる真天聖軍
18禁な描写、これが21世紀のビックリマンなのか(爆)


・七代目静女天 「初対面でナンパはともかくおばーちゃんってどーゆーことよ!」
ドライ矢たちに連れてこられたジャッジ&デミアンに出会った合天明星島の守護司
無神経なデミアンにばーちゃん呼ばわりされるわサンダーとの関係をからかわれるわでドタバタギャグモード。

・衰齢4祈祷 「君! いったい何者かね!」
・ワイルド魔女ラム 「気味の悪い奴…」
終滅に囲まれてピンチな魔法層を魔法力で維持していたところ、いきなり現れたジャッジが終滅を切り払い
ほっと胸をなで下ろす守護司たち。でも話が全然噛み合わないジャッジにお手上げ。

・タフ鎧 「いきなりのナンパ無礼であろう!」
静女天にナンパをしかけたデミアンを一喝する、静女天に仕える聖守


・0印好投主
プロフェードと共に合天明星島に乗り込んで砲撃を開始する真天聖軍の先発天使
彼のメチャクチャな活躍は#36にて。

・天智昇プロフェード
合天明星島へ現れた真天聖軍第1天位・聖翼使の超策士!その目的は?

 

現在位置

・神秘ゾーン
爆発で完全崩壊。大弩漢號は聖魔和合界の海へ脱出。
一方デミアンとジャッジは「海の消えた場所」(最初に神秘ゾーンへの扉が開いた海域)へ。

・虹天銀河
当然ながら、タケルやゼウス、トーサンダーたちはここに。
ミューテリオンで消えたコーラルの意識体も本体に戻ってきたところ。

・甲神域
アズール・ダーツ・グリニッジ神官が超聖神を更に説得中。カヴォードの虚体は消滅。

・神樹層
カヴォードの本体が目覚め活動開始。シルヴァマリアとプタゴラトンはぶったまげ。

・どっかの海域
大弩漢號にはフシール・ゲンカク・紙芝居皇帝・ギルグリム伝師・サプリメン党・
コマチ・ピンゼロイド・アクスヴァイ王、そして裸身バンプが搭乗。

・フラシェル
ドルフィン王の海底城から移動した左舷選手・ドリップリマドンナ・ドルフィン王・バサロボットが到着。
嵐淡々がアクスヴァイ王の代理として指揮を執っており、内政不安も解消されつつある。

・合天明星島
海の消えた場所からデミアン&ジャッジが到着。静女天たちに迎えられる。
そこへなぜかプロフェードたちも到着…?!

 

用語
◆守護結晶衣(ガーティアンフォーム)
何者かがフシールの正体を隠すためにフシールに仕掛けた「天使の姿」。
結晶体が砕け散り、中からパルージアの娘としてのフシールが現れる。

◆超神力(ヘッドエナジー)
ミューテリオンの「神々の種子」によりもたらされた、フシールに宿る神の力。

Check Point!
<フシールの正体>

「だがもう1人…真の姿が…もはや手後れだったか。甘かったな、私は…」
終滅の影響で目覚めたカヴォードはこう語った。

「深層の一連の関わり方を見ていると、とてもそうは思えん。
もっと違う、別の意志がフシールの身に働いたとしか…」
ギルグリム伝師は、「深層の仕業ではないか」と言うゲンカクに対しこう言った。

「おそらく守護結晶衣でフシールを守っていた者は、
パルージア様がこの負性質のエネルギーを呼ぶことまで予測していたのではなかろうか…
パルージア様の迷いを打ち払うために、フシールによって心を制御しようとしたのだろう」

「その者」がカヴォードであることは文脈からほぼ明らかなのですが、
パルージアの最後の願いとして転生を果たしたフシールとカヴォードにどんな接点があったか。
なぜあえて天使の姿に「化けさせる」必要があったのか。

そこはまだ明らかになっていません…。

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